メンタル疾患について予防、対策、向き合い方など

 
1. 予防・対策
次に挙げるポイントなどを試し、体や心を整えながら、本来の正常な状態に戻していくことが大切。
 
●今からでもできること
・睡眠時間を確保してよく眠る
・朝日を浴びる、朝に散歩をする
・適度な運動をする
・自然の中で寛ぐ
・緩急をつけて働く
・家族を大切にする
・ストレスを軽減するように努める
・寝る前にブルーライトを浴びない
 
他に、辛い気持ちが過ぎ去るのを「待つ」、「時間を稼ぐ」という方法もある。
うつ病などでも日内変動があり、時間帯によって調子が異なる。
1日の中で動ける時間帯を知ると、自分の調子と向き合っていく上で役に立つ。
 
世の中で言われるような、○○人のうち✕✕%や、○人中1人という表現は、全て足すと100%を超える。
また、ほとんどの人は正常とは言えないため、人生を通してメンタル疾患に陥る可能性は高いとされる。
予備軍の人が一歩間違えると…、とならないためにも、予防する生活習慣を知ったり作っておくとよい。
 
●家から出られない場合
精神科医の病気の定義は、社会生活や日常生活に支障をきたすかどうかである。
もし何週間も家から出られないのなら、医師に相談した方がよい。
 
メンタル疾患は本来自己防衛の兆候とも考えられる。
精神的に辛い時は、そのエネルギーを携帯のバッテリーに例えて考えてみて、
残量が70%を切らないようにうまく調整していくと、メンタル疾患には良い。
 
 
2. 気持ちの切り替えについて
人は追いつめられると、本能的に生きるか死ぬかの2択になってしまい、
他の可能性について考えられなくなるという、脳が正しく判断できない状態に陥ることがある。
だから、死ぬことを簡単に選択してはいけない。
 
死にたいと思うことは脳のエラーであり、パソコンでいうとフリーズした状態に近い。
いくらでも再起動したりやり直すこともできるのに、他の可能性について考えられなくなっているので、
本来できるはずの正しい判断をする機会を、みすみす捨ててしまうようなものである。
 
そして、大体の人が一般的に使っている「死にたい」は、「死ぬほど辛い」なので、
今の状況を、できるだけ冷静に客観的に見つめ直して、原因となっている辛さを取り除ければいいし、
死にたい気持ちが過ぎ去るのを「待つ」とか「時間を稼ぐ」のも重要な判断である。
その間に上に挙げた「今からでもできること」をしながら心と体を整え、正常な状態に戻していくことが大切である。
 
ネガティブな気持ちだって、恨みつらみの世界から感謝の世界に切り替わった時に浄化されるものだし、
それを断ち切るのに、自分が(相手でも)生きるか死ぬかは無関係である。
最優先にすべきは、好きなものでも食べて、入浴するなどリラックスして、ぐっすり眠ることである。
 
 
3. 治療、快復(寛解)の判断に関して
①新しい服を買う
治療の一環として、「次回診療の時に、新しい服を買って、着てきてもらう」ということがあるそうだ。
人間には「拡張自我」といって、「自分の持ち物までが自分」と考える傾向があるので、
新しい服を買うという行為は、「新しい自分を手に入れる」ということにつながっていき、
それを繰り返すことで、症状が少しずつ改善されていくというのである。
 
回復したかどうかは自分で決めない
うつ病から回復したかどうかを自分で判定するのは不可能。
なぜなら、自己洞察力が弱くなった人がメンタル疾患になる傾向にあるからである。
 
客観的な判定が必要な理由として、例えば復職を見据えて患者が「治った」と言っている場合、
「働かなければならない」という焦りゆ「世間の目」などが関連していることが多いという観点から、
そのように言っていること自体がまだまだ症状があるうち、と捉えられるということである。
 
客観的に見て治っている時は、本人がそのことを気にしなくなるぐらい余裕が生まれた状態である。
 
休業中の副業など
休業中に副業する際のポイント
 
 (1)自己観察能力を高めるトレーニングになるということも含めて、行動してみる。
  今の調子を見極めながら無理なくやかれるか
  自分の調子の良さと対応できるかどうか
 
 (2)人と会わなくて済み負荷の低いものからやってみる。
  ネット副業など