大したことのない話を面白くする技術は、コミュニケーション力、
スピーチ力、文脈力といったものを伸ばしていくと身につきやすい。
そもそも声に出して表現することに加えて、話の構成を作る力、
話を展開させていく力、人の心に印象付ける力が必要だからだ。
また前提として、性格の明るさなどの個性は誰もが持っているものであるが、
大したことのない話が面白くなっていく過程では、
これらの個性はトランプで言うジョーカーのような存在になったりする。
自分の持ち札のジョーカーをどう使ったか、どこに切ったかとか、
別の誰かが、この状況で、ここでジョーカーを切ったから、こんな結末になりました、
ということが分かると、ただの話も面白く伝わりやすくなる。
例えば、
・自分に切る
どんな状況でも今日1日、自分は明るく過ごすと決めている、など。
→話を面白く伝えたいと考えるならば、弱いだろう。
・相手に切る
落ち込んでいる人、悩んでいる人を励ましたり、勇気づけたりする、など。
→話を面白く伝えたいと考えるならば、弱いだろう。
・場に切る
気持ちが暗かったり緊張している場面で、
明るくて空気の読めない人が突然入ってきた、など。
→強い。話の展開部分としても応用できる。
実際にジョーカーを切ったのは、入ってきた人。
念のため、架空の設定や噓などで話を盛って伝える方法ではない。
●方法
①エピソードトークにする
(1)状況
(2)出来事
(3)気づき、秘策
聞き手にとって、持って帰れるもの。プレゼントになるもの。
※(1), (2)だけだとただのお喋りになってしまう。
②画が浮かぶように話す
聞き手の頭の中に映像が浮かぶように詳細を話す。
③セリフを5~7割入れる
・会話(セリフ回しのこと)
・心の声、頭の中のセリフ(考えたことをセリフにする)
②と③は、特に①-(2)の出来事の話をする時に使うと有効。
ただし、セリフはそれ以外でも使えるところには使った方が良い。
このように話をする欠点は、話が長くなりやすいこと。
話をした結果面白ければよいが、面白くないと「話が長い」と言われてしまう。
面白いと言われるようにしていくとよい(長い話を短くするという対処よりも大切)。
実際のところ、長いままでも面白い話は面白いものである。