ドラッカー 事業について メモ

 
1. 初めに考えるべきこと
①事業にとって大事なことは何か
②自らの強みは何か
③事業にとって大事なことのうち、自らが貢献できるもの、他に抜きん出て貢献できるものは何か
 
「自分は何を行いたいか」を考えるのは、その後のことである。(ドラッカー)
 
2. チェンジ・リーダーたるには
新しいものには新しい市場と新しい展開があるとするならば、
全て新しいものは、小規模に始めなければならない。
見通しを得るための紙上のアセスメントは不足である。
 
新しいものは全て小規模にテストしなければならない。
つまりパイロットしなければならない。
そして予期せぬ成功があれば、それを追求しなければならない。
 
加えて、変化の先頭に立つには、そのための予算が必要である。
しかしあらゆる組織が景況にあわせた1種類の予算しか持っていない。
その予算を、好況時には一律に増やし、不況時には一律に減らしている。
 
未来を築くには未来のための予算が必要である。
好不況にかかわらず、一定に保つべき予算である。
その規模は、全予算の10~20%であろう。
 
われわれは、報告に基づいてマネジメントしがちである。
従って、チェンジ・リーダーたるには、
・予期した以上の成果を挙げている分野
・予期せぬ成功を収めた分野
・機会のある分野
に焦点を合わせた報告が必要である。
さらには未来を生み出し、変化の先頭に立つことを見込んだ予算が必要である。
ドラッカー「明日を支配するもの」
 
●起業して生き残っている社長の話を聞くと、実際よりも企業が簡単だと思ってしまいかねない。
また、経営の方法について聞く場合も、同じ方法を用いながら失敗して去っていった
元企業家たちのデータが抜け落ちているから要注意だ。
配車に語ってもらうことも大事だし、そもそも調査をするなら、
偏りのないサンプルをスタートから追わなければいけない。
 
●経験者の話を聞く場合、生き残りのバイアス以外にも問題がある。
それは、経験者の記憶の歪みだ。
記憶はどうしても自分に好都合なものが強化されて残り、
不都合な記憶はともすれば消えがちだ。
 
現役選手も含めて経験者の話を聞く際のもう一つの注意点は、
彼らが、時間順に起こったことに対して、過剰な因果関係を当てはめがちなことだ。
実際に起こったことのリアリティは強烈なので、
過去に自分が行ったことと、その後に生じた結果とを過剰に結びつけてしまうのだ。
 
経験者の話は、投資の方法論であっても、経営のコツであっても、
「それで失敗するのはどんな場合か?」という疑問と一緒に、
あえて話半分に聞くことが大切だ。