物欲が人を幸福にしない理由

 
人が自分の願望や欲を満たして幸福感を得る時は、大きく3つに分けられる。
 
①心と体の健康に関するもの(セロトニン)
②人同士のつながりに関するもの(オキシトシン)
③お金、物欲、達成、勝利に関するもの(ドーパミン)
 
 
③のようなドーパミン的な幸福では、目的や目標がある一定の段階に達した時などなら、
挑戦して乗り越えた達成感から来る幸福感だし、自分の人生も少しはより良くなるので、
それ自体は良い事と言える。
 
ただしその中には、次はより高い段階を求めるということも多いので、
計画の仕方や日々の取り組みややる気など、その都度工夫が必要になる。
それこそドーパミン分泌の仕組みを学ぶなどして、継続させるために応用した方がよい。
 
しかし、特にアルコール、薬物、ギャンブル等の手軽に得られる幸福感には、
依存症を招くものも多く、簡単に得た幸福感で今は気分よく過ごせていたとしても、
一定時間が経つと、もっと今まで以上のものをと求め続けるばかりなのでキリがない。
 
 
①②についてはそのようなエスカレーションの効果がないので、
何度経験しても幸福感で満たされるし、自分が覚えていればその効果も続く。
やがて時がたってその頃を振り返った時でも、その時の自分や周囲の人達との、
幸せな時間を過ごした記憶を思い出すことで、また幸福感を得ることができる。
 
物欲で一時の幸福感を得られたとしても、それが独り善がりで得たものであるほど、
ほとんどの場合その幸福感の規模も小さいし効果も持続しないのだ。
 
ということで、依存症になるようなことは極力避け、その仕組み自体は目的や目標の達成に応用し、
③だけでなく①②の幸福感も得られるように主体性を持って生きていった方がよい。