短所を何とかするには

 
短所を一旦認め、それを活かす道を見つけるとよい。
 
 
なぜ短所や欠点があったらダメなのか。
そのままでもいいのではないか。
 
結局のところ自分が短所だと思い込んでいるだけであって、
それをどうやって長所や武器、得意分野にしていくかを考えた方が余程よい。
その点について一生懸命考えないから、何の戦略も回避策も生まれない。
だから、短所が短所のままなのである。
 
 
 
「外向的な性格になりたいのに自分は内向的だから短所だ」という人がいるが、
日本人の8割は内向的な性格の傾向があると言われているので、
その点だけで言えば、その人が生涯日本国内だけで生きていく限り、
実は普通であり、むしろ一般人の括りに入るということが分かる。
 
また、心理・精神の分野での研究では、雑誌やネットレベルの情報で、
性格には遺伝子が関与しているという結果も出ていることから、
内向的なものを外向的に無理矢理変えるというのは恐らく大変だろう。
 
 
 
ところで、もし一人でいる時には「集中力が高い」とか、
「作業効率がものすごく高まる」などという場合もあるのなら、
内向的な性格に気を取られて自分の長所に気づいていないのではないか。
 
もっと言うと、「長所と思われるものは他にないのか探せ」ということである。
自分の短所にばかり目がいくと、視野が狭まってしまう。
それよりも新しいことに挑戦して、自分の可能性を見つけ出した方がよい。
 
新しい挑戦といっても、遊びや楽しみの時間という面から始めればいいし、
10年以上続けて極めなければならないということもないのだ。
物事には、「深める楽しみ」だけでなく、「広げる楽しみ」もあるのだ。
 
特にないのなら、新しいことを10個やってみるという目標を立てて、
たとえそれぞれが一回限りになってもいいから、実際に10個やってみるとよい。
 
やり方は自分で考えて決めていいのだ。
自分の新しい長所を見つけるのに世の中の常識にとらわれたり、
「しなければならない」思考に支配される必要はないのである。
 
 
 
例えば、物が捨てられずにいて、その性格について悩んでいるとする。
きっかけとなる言葉はいくつか探しておき、気にかけておくとよいだろう。
 
引っ越し、ミニマリスト、終活、日本庭園、空間対比、風通し、風水、
など様々なものがあるだろう。
他にも様々に、自分で思ったことを調べてみたり、
実際に小さくできそうなことから始めてみたりするとよい。
 
ちなみに筆者は「砂漠のマラソン」という言葉について興味を持った。
過酷な砂漠を乗り越えて走破するために、必要最低限の荷物を駆使する。
量が多過ぎればタイムは縮まらないし、少なすぎれば途中棄権の確率が高まる。
 
ある目的のために必要なものを、どのように管理していくかに関心があったのである。
まさかサハラ砂漠などでマラソンをすることはないので、
自分の鞄やスーツケースに入れる中身、机の中身、引き出しの中身など、
自分の生活でできることから始めてみると、かなりの不要なものを処分できたのだ。
 
まずは色んな所に視野を広げてみて、実際に触れたりしながら、
興味を持ったり気に入ったものがあれば、そこから深めていけばよいのである。
色々なことに挑戦して良いのだし、そのこと自体も優れた能力なのだ。
 
 
 
短所を克服しても人生は楽しくならないことはしょっちゅうである。
 
 ①まず克服するのが大変である。
 ②克服したところで他の短所に目が行くだろう。
 ③真面目に一つずつ克服する。
 ④そして一生が終わってゆく。
 
だからこそそうならないために、他のところにもきちんと目を向けるべきなのだ。
 
また、残念ながら世の中には、あなたに短所があってほしくて仕方がない人がいる。
そのために彼らがやることは簡単なことである。
 
 ①まず、あなたの短所を短所だと認識させて直させる。
 ②あなたが短所を一生懸命直している間、好き放題に使う。
 ③治ってきたら別の短所を見つけて、それも合わせて直させる。
 ④②に加えて、人として不安になる旨を伝える。
 
あとは繰り返しである。
 
 
 
自分の短所は一旦は認めることである。
出来ればはっきりと言葉になるとよい。
ここで、自分のこころは締め付けたり、がっかりしてはならない。
 
それはそれとして、これが長所や武器にならないかを探す。
活かせる場所がどこかにないかを探す。
そうしていった方が、自分にとって有利になることが圧倒的に増えるのである。