ちょっとしたことで他人から否定されて腹が立つ時には

 
「それはあなたの考えですから」で打ち切ればよい。
 
持ち物、服装、仕草、言葉の言い回しなどほんの些細なことで、
人から否定されたり意見が異なることは、よくあることである。
しかし、色々な人達がそれぞれの考えを持って生活しているので、
自分と他人で意見が合わないということは、当然あるのだ。
 
逆にいつも、「あなたの考えは素晴らしい」、「あなたは正しい」、
とばかり言われる世界は、ちょっと怖いのではないだろうか。
また、自分の意見だけに限らず、自分の考えや行動も、
他人から肯定されることも否定されることもある、ということが普通なのである。
 
こういうことが気になっている人でも、一日のうちのコミュニケーションで、
何度も何度もすべての回数を否定されている、というわけでもないだろう。
時々起こりうる、傷ついたりショックを受けるようなことを言われた時に、
たまたまダメージを受けやすい心理状態だったのではないだろうか。
 
良くない状況と心理状態と誰かの発言が、たまたま運悪く重なり合ってしまって、
心にグサッと刺さるような感覚を味わってしまうことは、誰にでもあることではないか。
その度に立ち直れなくなったり落ち込んでいたら、生きていくのも大変だろう。
 
 
 
ところであなたは、否定してくる相手を、普段どのように思っているのだろうか。
 
もしも自分が最も信頼を置いていたり、最も仲の良い親友から否定されたり、
自分の存在まで否定されるようなことを言われたら、確かに誰でも落ち込むだろう。
 
それでは、元々大嫌いな人や、自分にも周りにも疎まれている人から否定されたら、
その時の受け止め方や対処の仕方は、他の人の時と比べて同じだろうか。
恐らく、「何言ってんだこいつ?」と心の中で思ったり笑ったりして流すだろう。
 
「否定してきた相手が自分にとってどういう人なのか」ということは、重要である。
どうでもいいような人から否定されても、どうでもいいと感じるのが普通である。
 
親友や家族など、大切な人から否定されるのでないなら、別に気にする必要もない。
否定されること以外でも、例えば何か意見を言われた時などでも、
信頼する人からの意見は参考にするし、自然と受け入れるのではないだろうか。
 
だとしたら、全く信頼の置けない人から何か言われても、真に受ける必要などないのだ。
確かに、いちいち否定されることについては腹が立つものだが、視点を変えれば、
「人間関係の親密度と、情報や発言の内容を切り分ける力が未熟だった」と言える。
ポジティブに言い換えれば、「この先の伸び代は、もの凄く期待できますよ」となるだろう。
 
 
 
そもそも、普通に生きていて、普通にしている人に対して、
ちょっとしたことでも否定してくる人には、ロクな奴はいないだろう。
まあ、マウントを取りたいとか、何とか精神的に優位になりたいのだろう。
 
また、そういう人たちの言い分をいちいち真に受けていること自体を、
「馬鹿らしい」と本来は思わなければならないはずなのだ。
そして心の中で笑い飛ばし、サッと受け流すべきなのだ。
 
人から否定されたり変なことを言われたりするのはよくあることなので、
そもそもサッと受け流せるような対処法や受け答えを身につけておくとか、
たとえ一時、一瞬、真に受けてしまい、ショックを受けてしまったとしても、
すぐに持ち直したり、考え直したりできる方法を身につけておくと良いだろう。