目標を設定する生き方、しない生き方

 
「何をしたいのか、どういう人生を送りたいのか」をよく考えるとよい。
目標を設定するしないということも、場合によって決めるとよいだろう。
 
なぜなら、「自分はどう生きていくのか」を決めたい場合、
「将来どうなりたいのか」という方向性や目的をある程度定めておかないと、
その下に位置する目標は、なかなか決められないものだからである。
 
もし幸せな人生を送りたいのだとしたら、
それはどのようなものか、そのためにどのようにしていくかを、
少しくらいは自分で考える必要があるのだ。
 
 
・目標設定をした方がよい場合
 日程、期日など、「この日までに〇〇」ということで時間が線引きされるものや、
 合否、順位、ランク、数値、賞の有無などのかたちとして結果が得られるもの。
 また、収入を上げたい、昇格したい、資格を取りたいなど。
 
 段取りや努力が必要な分野は目標設定をしていくほうがよいだろう。
 
 
・無理して目標設定をしなくてもよい場合
 人生、生き方、価値観などの大局的なものや、
 感覚、感情、情操、器の大きい人になりたいなどの、機微に関するもの。
 また、趣味、楽しみ、のんびりと自由に生きたいと思っているような分野など。
 
 ただし「その過程でどう在りたいか、どうなっていたいか」という点ついては、
 目標やそれに近いものや経過点として絞り込めることもある。
 
 
 
また、幸せな人生を考えた場合、幸福には三つある。
 
①健康面の幸福
セロトニンの分泌や活性化によって得られる幸福と言われる。
 
②愛や繋がりの幸福
オキシトシンの分泌や活性化によって得られる幸福と言われる。
 
③お金や成功の幸福
ドーパミンの分泌や活性化によって得られる幸福と言われる。
お金、地位、名誉、成功、物欲などは、ドーパミンが分泌されて満たされる。
 
 
①②の幸福なしでは③は成立しないだろう。
1億円を手に入れても、病気になったり大切な人がいないのでは、
一緒にお金を使って楽しむこともできないし、寂しい人生なのである。
 
また、①②の幸せは、なるようになるとか、実はすぐそこにあるとか、
今まさに享受されている、ということに気づけば手に入るものである。
 
例えば、ほとんどの病気になっていない人は健康であるのに、
そのこと自体に気づかなかったり、有難いと感じていない人が多い。
だから不摂生をして、あっさりと健康を手放してしまう。
 
例えば、自分の事を大切に思ってくれる人や家族がすぐ近くにいて、
人と人との素晴らしい繋がりを得られているはずなのに、
実はそれに気づいていない人が多く、羨んだり嫉妬したりしている。
 
こういうことに気付くだけで、「実は自分は幸せだったのだ」と気付けるので、
そこに努力や目標設定は必要ないことだと言えるだろう。
 
 
しかし③は、目標など何かを達成した時に出る物質なので、
そもそも目標を設定しないと手に入れられないものである。
 
しかし多くの人は、自分で目標を立てて、達成にむけて行動を起こし、
粘り強く継続や反復をしないと手に入らないことがほとんどだと知りながら、
2~3回やってうまくいかなかったくらいで諦めている。
 
ということで、目指すところによっては、目標設定や目標達成は重要となるのである。