うまくいく人の考え方

 
様々な交流をする中からお話をいただき、
現在では音楽指導をする機会をいただくことがあります。
 
その中で、こと上達するのが速い子ほど、
次の3点について突出していることが多いです。
 
 
①人の話をよく聞く
特に技術面、メンタル面を育んでいく関連の話は、食い入るように聞きます。
うまくいかない子は、何を言っても「無理、できない、分かんない」
の一点張りになる傾向が高いですが、
うまくいく子は、言われたことは「よし、やってみよう」
と率先して実行しようとする姿勢があります。
 
もちろん自発的に考え、行動におこし、失敗する、ということはありますが、
自分で修正して再挑戦する姿勢もあります。
うまくいかずにアドバイスを求めてきた時に具体的な一例などを示してあげると、
やはり食い入るように聞きます。
 
 
 
②時間の使い方を考える
うまくいく子は年齢を問わず、時間を無駄にすることを徹底して嫌います。
いわゆる「ムダな時間を作らない」を地で行う傾向が高いです。
 
現段階で分かる範囲で自分の目的や役割を知ろうとし、
そのためにまずすべきことは何なのか考え、小さな目標を立て、
たとえそのステップ数はまだ少なくても、段取りをしようとします。
 
幼い子の中には、集中力が続かなくて途中でイヤイヤしたりしますが、
最終的には自分から再トライしようとします。
自分ではどうにもならなくなってしまった時も、「ここからどうすればよいか」を聞いてきて、
聞いたそばから何とかしようとする子も稀にいます。
 
 
 
③自分の成長を認める
うまくいく子は「失敗したけれど、その中でココとココはできた」という捉え方をします。
「一個失敗したから全部ダメ」という発想をして落ち込む傾向は少ないです。
もしそのような発想をしていた場合は前述のように、
「できたことを把握する」ように伝えると、素直に実行します。
 
また、例えば「リハーサルマークのBからCまで」という括りの中で反復練習するとき、
うまくいかない子は、失敗する部分を確認せずにいきなりBからCまで通してしまい、
「BからCまでもう3回もやってるのに全部失敗」とガッカリして、
やる気をなくしていく傾向があります(もちろんその点は直します)。
 
うまくいく子は、先に失敗する小節を直して解決させ、
その1、2小節前から流れを作ってそこでもできるかを確認し、
最後にBからCまで繋げてみてさらに確認する傾向があります。
 
 
 
いずれにしても、親御さんや学校の先生の指導や躾の土台があってこそのことですが、
そこに加えて、学びの環境、考え方、フィードバックのしてあげ方、などを整えていくことで、
上記の3つの考え方がまだ備わっていない子でも、その後大きく変わることが多いです。
 
「やはり子供の力は凄い」と感じるとともに、
「うまくいく人は子供の時点で既にそうである」ということにも驚かされます。
 
自分の子供の頃はどうだったかを思うと、
「自転車でお尻をつけずに左折だけでどこまで行けるか」
というようなくだらない遊びをする、取るに足らないものであったことが恥ずかしくもあり、
子供に学ばせてもらいながら良い縁をいただいている事に感謝するばかりです。