うまく行った時にやっておくべきこと

 
何か物事がうまく行った時は、次のことを書き留めておくと良いだろう。
 
①どうやって上手くいったか
②再現性を高められるものは何か
③どのような感情になったか
 
 
 
①どうやって上手くいったか
目標や計画を立て、実行に移した結果うまくいったというのであれば、
そもそも段取りや記録といったことも当然やっているであろうから、
そのまま次に向かって進んでいけばよいだろう。
 
しかし中にはそうではなく、思いがけずにうまくいってしまうこともある。
そういう時には何が原因でうまくいったかを書き出して客観視してみて、
自分自身であらためて知ったり、理解をしておくとよい。
 
記憶というものは、時間が経てば経つほど自分の中で曖昧になっていき、
最悪の場合、うまくいったことすら忘れてしまうことになる。
だから、どんなことをしたらうまくいったかを書き残しておくとよい。
 
ノートの端っこでも、日記などのついでに一行だけでもよいのだ。
長い人生の中では、こうしたことを積み重ねておくことが、
後になってから確実に効いてくるものなのである。
 
 
 
②再現性を高められるものは何か
①に近いことだが、うまくいったものの中にはどんな要素があったかを知っておくと良い。
その中で「これとこれをやれば再現できる」というものを見つけておくと良い。
 
「同じこと」を常に再現させることができるようになれば、自信が手に入る。
自信がある人生とない人生では雲泥の差である。
そうしたら次は、「同じようなこと」に応用させていくとよい。
必ずしもうまくいくとは限らないが、いい線まではいかれるだろう。
 
そうして成功とその要素がぼんやりとでも分かってくるようになると、
ビジョン、目的、方向性といったものや、目標、計画、段取り、といったものが、
一段階レベルの高いものになり、自分の考えと行動に対して、
今までよりも多くの成果、或いは質の高い成果を得られる可能性が高まるだろう。
 
より良い人生を生きるために、成功の再現性を見つけておくことは、大切なことである。
 
 
 
③どのような感情になったか
うまくいった時にどんな気持ちになったか、しばらくどんな気持ちが続いたか、
例えば安心感や達成感など、その時に感じていることを書き残しておくとよい。
できれば、読み返してもその当時が鮮明に思い起こされて感極まってしまうくらい、
自分の言葉でその時に書ける限りやっておいた方がよいだろう。
 
なぜなら人は、いとも簡単に不安に陥ってしまう生き物だからである。
しかも、誰からも教わっていないのに、誰からも頼まれてもいないのに、
自分自身で妄想した不安を、これでもかとばかりに増幅させる天才もまた多い。
 
不安に陥った時に、その不安なことに対して集中すればするほど、
それが頭の中から勝手に湧いて出てきたものであるにも拘らず、
あっという間に、且つ、無尽蔵に膨れ上がってしまうのだ。
 
だから、うまくいったときの感覚や感情を言葉にして残しておくことが必要なのだ。
 
ほとんどすべての人の得意分野と言っても過言ではない「不安の増幅」について、
何の対策もせず無防備のまま、今回もあっけなく自動的に発動させてしまうのでなく、
うまくいったときに得られる感情や感覚というものを、普段から思い起こしておくのだ。
 
まあ現実では、物事には多少の不安というのはつきものではあるが、
そもそもうまくいった時の感覚というものを知っておけば、
奮起して持ち直したり、プラスの感情に変換したり、ワクワクを増幅させたり、
といったことに繋げていくこともできるようになる。
 
誰しも、自分でやったことがうまくいったことで良い思いをしたり、
この上なく嬉しく感じたり、幸せな気持ちで満たされたりしたことは、
もう一度味わいたいとか、いつもその状態にありたいと思うのが常であろう。
 
であれば、自分で実際に起こした成功体験の中から思い出された良い感覚とか、
次の成功のイメージを作るなどして、それを増幅させる頻度を上げる方がよいのだ。
まだ起きてもいないことで不安を増幅させる頻度の方が勝ってはいけないのだ。
 
もう一度言うが、
だから、うまくいったときの感覚や感情を言葉にして残しておくことが必要なのだ。
 
不安を妄想して勝手に膨れ上がらせるのが人間の本能というのであれば、
幸福や安心を求め続けることも人間の本能であり、
現状維持もまた人間の本能というのであれば、
当然自分で勝ち取った良い現状がこれからも維持された方がよいので、
こうしたことを知っておき、上手に活用していくとよいだろう。