「分からない」を「分かった」に変えるためにできること

 
分からないことを自力で少しでも何とかするには、
 
①とりあえず調べてみる
②とりあえずやってみる
③誰かに聞いてみる
 
大枠で、この3つくらいに絞れることでしょう。
 
今の世の中はインターネットでも多くのことが調べられますので、
ちょっとしたことなら①のうちに解決することも多いでしょう。
 
また、自分のやっていることを情報発信している人も多い時代になったので、
既に理解している人やうまくいっている人の真似をして、
②のように、とりあえずやってみることもできるでしょう。
ただし、実は体や心の危険に至るようなことや、
法律に触れるというようなことなどには、十分に注意する必要がありますが。
 
 
 
さて、今回は③のように、人の頭を借りる、
つまり、自分から質問をして、解決を図る、或いは解決の糸口を掴む、
という方法についてです。
 
質問をするときには、ちょっとしたコツがあります。
次の2つを、自分で自分の言葉としてまとめてみることです。
 
 (1)自分が考えている問題点
 (2)自分が試してみた、或いは試そうとしている解決方法
 
必要な単語や専門用語、自分の考えていること、やったことなどの他に、
何から話すか、何から文章にするか、という順番を整理してみるとよいでしょう。
 
このようにして整理していくと、意外なことに結構な割合で、
「何が問題で、どうしたら解決につなげられるか」ということに、
質問をする手前の段階で、自分で気付けることが多くなります。
 
ちなみに、この回数を増やしていくことで自信につながり、
その先に自分で自分を成長させるスピードも上がっていきます。
 
まあ、誰でも最初のうちは上手にできることは少ないので、
私自身が教える時も、特に子供が相手の時は、
「『(ジェスチャー付きで)コレがコレ、こうするとこう。コレ、ココ、分かんない。』
というような表現になってもいいですよ。
自分もそういう頃があったし、恥ずかしがらなくていいので、
少しずつ慣れていってください。」
と、一番初めの時期には言うようにしています。
 
コツの他にちょっとした勇気が必要かもしれませんが、
知らないことなんて最初は誰にでもあることですので、
大人や学校の先生や、指導に来た先生たちが近くにいて、
「これは今聞くべきタイミングだ」と思ったら、積極的に聞いてみるとよいでしょう。
 
 
 
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(余談)
こういった質問に返すには、理論や原理や専門用語の習得が不可欠です。
相手によっては、できるだけ分かりやすく嚙み砕く必要もあります。
 
また、人は自分が一度習得して身に付けた動作や習慣などは、
その本人の中からは言葉としてなくなっていることがほとんどですので、
そのなくなった言葉をもう一度自分のものとして取り戻しておく必要があります。
つまり、「できるようになったことは、言語化してまとめておく」ということです。
 
もちろん自戒を込めていますが、結構大変なことですよね。
「お前はどうなんだよ」という言葉が聞こえてきそうです。
昔に私を指導してくれた方々は、かなり大変だったことでしょう。
(同じ専門用語でも業界やジャンルによって意味が変わることがあるので、
 勉強を積み重ねたり理解を深める時間はいくらあっても足りないですね。)
 
そして、現場で起こることは、「現象」に含まれることがかなり多いですが、
「現象」ばかりに囚われずに「原因」を見つけて解決に導くことが大切です。
 
時には、その人が見つけた驚きの解決方法に接することもあることでしょう。
本人だけでなく、こちらも驚いた経験を何度かしましたが、
実にやりがいや使命感というものを改めて感じさせられます。
 
ということを繰り返し積み重ね、自分自身が高まるにつれ、
徐々に「真理」を見出したり、導き出すことに近づいていきます。
これこそ正に「お前はどうなんだよ」の世界ですが…。
「音楽指導」カテゴリの範囲から外れ始めましたので、今回はこの辺りで。