寝る前に不快な体験を思い出して、怒って興奮したり、
人から嫌なことされたり言われたりしたことを細かく思い出して、
事あるごとに苛立ったり腹を立てたりすることは、
誰にでもたまにはあることなのではないだろうか。
こういう時は、その怒りや不安などの感情が高ぶってしまった時に、
次の点から、今思っていることに対する正当性や根拠を疑うとよい。
①なぜそういった考えや感情が生まれるのか
②それは真っ当な反応や感情と言えるのか
自分が感情を取り乱している時にはこの点を自分に問いかけ、
できるだけその時点での完璧な論理をもってその感情に介入し、
自分とその出来事に対して一段高く俯瞰して頭を働かせるとよいだろう。
相手から何かされたり言われたりしたことが頭にくるのも分かるが、
仮に相手がどんなに嫌な事を言ったり知識をひけらかしてきたとしても、
あなたがあなたの人生の中で体験してきたことや、その目で見てきたことを、
その相手は実際に経験することはできないのである。
それなのに一方的に何か言っているに過ぎないのだ。
また、本来ならあなたと交流をすることで得られたはずの物事や時間などを、
気付かずに或いは気遣わずに放棄して、何なら見下したりしているのだから、
あなたの方だけが怒りの感情をいつまでも持ちつづけるのは馬鹿げている。
むしろその逆に「可哀想な人だな」と考えるほうが自然だろう。
ちなみにこの場合は、激情を憐憫に切り替えたのである。
論理によって激しく高ぶった感情に介入することは、
攻撃性が過剰に高まっている自分を鎮めることにつながる。
だからその方法を身に付けて、いち早く切り替えられるようにして、
自分の本来の人生に気持ちと時間を集中させたり、
睡眠不足を回避して健やかに過ごすためにも、是非お勧めしたい。