職場や仕事の上での人間関係でストレスを溜めないようにするには

 
 職場や仕事の上での人間関係は程よくやっておくのが最も良いだろう。
 人間関係でのストレスを受けている人をたまに見かけるが、真に受けすぎている一面もあるのではないだろうか。
 ストレスは避けることも躱すこともできるということを、真正面から受け止めてしまうという考え方以外にも持っておいた方がよい。
 
 確かに日常生活でも仕事でも、ストレスを受ける以上に良いことや幸せなことがあるかと言うと、そのようなこともないのかもしれない。
 しかしそれはさておき、まずは、人間関係が円満な職場というものがそもそも少ないという心構えでいた方がよい。
 
 筆者も人間関係が円満な集団を経験したのは、とても地域密着型の集団か、とても少人数の集団のどちらかであった。
 そしてその中であっても、たまには機嫌が悪い人がいたり、忙しくて辛くなってしまう人がいたり、たまたま素っ気ない返事をされてしまって落ち込む程度のことはあるのだ。
 
 
 
 一般的ないわゆる普通の会社に勤めているような場合は、初めて職に就くにしても転職するにしても、一定程度は人間関係がうまくいかない状況というのは発生するものだろう。
 ただ、その度にストレスを真に受けてしまうというのはいささか考えものである。
 自分自身でストレスを増強・増幅しないためにも、せめてストレスを受け流すようにしていくことくらいは、ちょっとした考え方の転換や努力でできるのではないだろうか。
 
 例えば誰かに悪口を言われたとしても、それ以外にも悪口を言わずに普通に接してくれる人も、好意的に接してくれる人もいたはずだ。
 誰か特定のその一人から言われたことに腹を立てたり、いつまでも根に持ったりするのもよいが、自分自身も普通に接してくれた人や好意的に接してくれた人に対してストレスを見せずに、いつも通りに振る舞えるようにすることの方が大切ではないだろうか。
 誰にでもイライラしてストレスを増幅させてしまうことはあるのだから、せめて少しくらいは反面教師として普段良くしてくれる人に明るく接して、できればヤケ酒やヤケ筋トレなど自分自身にダメージが残るようなストレス発散はしない方が賢明ではないだろうか。
 
 また、こう言ってしまってはなんだが、職場や仕事の人間関係は、その仕事を辞めたらそこで終わりである。
 もちろん、馬が合う人と仕事以外でも仲良く付き合っていくというのは、この話とは別のことである。
 
 それよりも、家族や恋人や友人など、仕事の付き合いよりももっと長く人間関係が繋がっていく人たちの方に、もっとエネルギーをさいた方がよい。
 何なら、職場で溜めてしまったストレスを教訓として、同じようなことや同じような原因を作るようなことは自分の大切にしている人にはやらない、ということを実行してみるとよい。
 職場で悪口を言う人がいかにくだらないか、可哀そうな人かを俯瞰してみることができるだろう。
 
 
 
 職場のストレスは職場でのものである。
 悪口を言う人、仲間外れをする人、性格の悪い人、仕事のできない人なんていくらでもいるのだ。
 しかしやはり、自分のことをそっとサポートしてくれたり、尊敬できる人物として背中を見せてくれたり、調子が良くても悪くても普段通り接してくれる人などには大切に接するべきだ。
 自分の事を悪く言う人にばかり目を向けるべきではない。
 
 それよりも、職場なら仕事をしよう。
 仕事ができないのなら、メモでも手順でも作って一つ一つやって行けばよい。
 「人から言われたことしかできない」と言われたって、それも仕事だ。
 のろまと言われても手堅い人の方が信頼を得るものなのだ。
 そうして徐々に自分の力で手早くできるようにしていけばよいのだ。
 
 大枠で裁量のある一人プロジェクトを任されても同じだ。
 仕事を納期までに終わらせることが最優先である。
 まずは完成形に対して最低限の機能を満たすように取り組んでいくのだ。
 シンプルな形でもそこを終得ることさえできれば、その後に、評価が低いとか30点くらいだとか、センスがないだの面白味がないだのと言われるようなところに味付けをしていけばよいのだ。
 そもそもの力を底上げしたいのならば、時間のある時に先例を真似てみたりするのも良いし、別の分野の誰かのアイデアを参考にするのも良いし、本や動画から習ったってよいのだ。
 
 
 
 注目すべきは、もっと楽しいことや嬉しいこと、人から褒められたり親切にされたこと、言われた仕事がきちんと終えられたこと、自分の力でできたことなどである。
 ネガティブなことを言われて、いちいち自分の頭の中で繰り返し、妄想を増幅させている場合ではないのだ。
 もし自分の悪口を言ったり嫌がらせをして、仕事の進行を妨害してくる人がいたり、しかもそれがキーマンだったりして仕事が進められないような場合は、相談すべきところに相談するべきだし、その人は自分に実績を作らせないようにしている敵だと思って差し支えないだろう。
 
 職場や仕事での人間関係は程よく適当にやっておけばよい。
 それよりもそこに悩む前に、まずは自分の仕事をきちんとした形で進めてきちんと終えられる、という経験を積んでいくことが大切である。
 そうして一つ一つ仕事をこなせるようになっていけば、それに合わせて実績や信頼もついてきて、変なストレスも減ってくるものなのだ。