人付き合いの判断基準について メモ

 
 どんな人にでも、それぞれ長所も短所もあり、特徴や才能なども備えているものである。
 すべてが100点、すべてが0点ということはなく、例えば○○は 70点、✕✕は40点というように、その人の得手不得手や経験の豊富さなどによって変わってくるものなのだ。
 
人付き合いの仕方について「ああしろ、こうしろ」と押しつけがましいのは良くないし、人それぞれに考えがあって当たり前のことだが、一般的に見て良好な人間関係を築くために持っておいた方がよい視点は、あえて言うならば次の点くらいだろう。
 
①相手の良い面をよく見る。
②0か100かで判断しない。
③減点法で判断しない。
④評価の高いところばかり、あるいは低いところばかり見ない。
 
 
 
 人間の長所や短所というものは、ほとんど全ての人が持っており、またその上でその人の持つ性格も様々である。
 簡単に言ってしまえば、「良いところもあれば、悪いところもあるのが人間」ということだ。
 
 だから、相手の「悪口を言うところが嫌い」、「怒りっぽいところが嫌い」、と悪い面ばかり評価していくと、そのうちに人付き合いができる人が誰もいなくなってしまうだろう。
 一方、相手側から見られた時も同様で、こちらも「私のためになる人物なのか」、「私を幸せにできる人物なのか」、「周りから素晴らしいと思われるような人物なのか」ということを見られることにもなる。
 
 失礼を承知で言うが、自分は評価が優れているのかと振り返ってみるまでもなく、大したことのない人がほとんどだろう。
 
 
 
 人が何かの欠点を持っていることについては、それはそれとして一旦置いておくようにして、相手の良い面を見ていく方がよい。
 相手の、「一緒にいると楽しい」とか、「一緒にいると心が落ち着く」とか、「とても話が合う」という一面が多ければ多いほど、欠点なんてそれほど気にならなくなっていくものなのだ。
 
 人間関係で誰かに対して、例えば不満なところが10個あったとしたら、おそらく同じように良い面も10個ある。
 このように考えておいて、ほぼ正解であろう。
 考えるのも嫌なことを言ってしまうかもしれないが、あなたの嫌いな人や苦手な上司にも、良い面は必ずあるはずなのだ。
 
 相手の良いところを見ようとせずに、悪い部分ばかりを観察していけば、翻って自分の悪い面もたくさん見えてくることになり、その先にはその相手との不幸な人間関係くらいしか待っていないだろう。
 
 だから、良い人間関係に恵まれたいとか、人生を幸せに送っていきたいと思うのであれば、他の人の良い部分を観察していくということが大切なのである。
 現実的に考えても、相手の嫌な面を一個一個数え上げていったり、忘れないように覚えていったりすると、かなり嫌なものだしストレスの溜まるものであるということは、これ以上説明しなくてもよいだろう。
 
 
 
 人付き合いを上手に行っていくためには、他人の良いところを見る癖をつけることがまず第一である。
 短所や悪い面ももちろん見るが、自分にだってそういう面はあるのだから、相手の良い面と合わせて全体的に見たり考えたりして評価した方がよい。
 
 当然、「どこをどのように見ても悪い面しかない」という人にもし出会ってしまったならば、その人とは距離を置くようにして、自分を磨くことを優先するに越したことはないだろう。
 また、もしも「自分の譲れない部分」というものがあれば、それを大切にすることはもちろん構わないが、あまり多くは持ちすぎない方が良いだろう。
 
 何であれ、他人の良い部分に注目するからこそ良い面に気づけるものだし、自分の良い面に気付くこともあるし、幸せにもなっていけるのである。