スマホ依存を防ぎたい時には

 
 四六時中スマホを見て脳に情報ばかり入れてしまうと、脳が情報を整理する暇もないし、学んだことをアウトプットする暇もない。
 だから、全体として脳の働きも記憶力も悪くなってしまうと言われている。
 
 また、見ている情報についても、そのすべてが覚えたり身につけたりしておくべき有益な情報とは限らない。
 かなりの部分が、ニュース、SNS、ゲームなどではないだろうか。
 しかも無料使用で、広告ばかり見せられているのではないだろうか。
 
 さて、「スマホ依存してるかも」と思った時、そこから脱却して、本来あったはずの自分の時間を取り戻すにはどうしていったら良いだろうか。
 基本的には以下の三点から始めてみるとよいだろう。
 
 ①自分の部屋の中で手の届くところにスマホを置かない
 ②作業中や仕事中などは鞄や鍵付きの場所にしまう
 ③使う時以外は電源を切る
 
 何がよいかと言えば、この三点ならスマホも、お金も、時間も使わないのだ。
 そしてもう一点加えるとするなら、
 
 ④時間を決めて使う
 
 が適切だろう。
 
 
 
 実践するなら例えば、半径5m以内にスマホを置かない。
 自分の部屋の中にはスマホを置かない。
 居住空間の広さとして難しいなら、玄関の中側でも、自分の部屋の前の廊下でも、自分の部屋の押入れの中でもよい。
 
 手が届くところにあれば見たくなってしまうので、その範囲には置かないようにすることだ。
 また、手の届く範囲や机の上の見える位置にあるだけで、集中力も低下してしまうと言われている。
 とにかく、目に見える範囲の外にやってしまうことである。
 
 ちなみに筆者の場合は、仕事や作業中は電源を切って鞄の中にしまったり、鍵付きのロッカーの中にしまうようにしている。
 部家の中では、充電中以外はクローゼットの中にしまっている。
 スマホに限らず便利なものほど依存症になりやすいので、使うためのステップをわざわざ面倒くさくしているのである。
 
 もちろん、「今日は好きなだけ使う日」とか、「電車などの長距離移動の間にまとめて返信したい」など、何か目的がある場合は電源を入れっぱなしにしていることも多い。
 
 しかし、無課金のゲームにハマって、気がついたら何時間も経っていたというのは、やはり虚しい。
 また、SNSなどでたくさんの投稿を読んでいたら、意味もなく羨ましく感じていたり、精神的な攻撃性が上がってしまったなどというのも、ちっとも息抜きになってるとは思えない。
 
 
 
 恐らく人間というものは、他人の生きている世界を覗き見たり、やっていることを自分と比較したりするのが好きなのだろう。
 或いは、腹が立ったり不安を煽るニュースなどを見て、それを理解し、賢い人の意見も見て、自分も何かの意志や使命を持ったと思い込み、周りよりも優位に立とうとしたいのかもしれない。
 さらに、ちょっと怖い話のようで核心のことなのかもしれないが、指をタッチしたりスワイプするだけで画面が次々と切り替わり、目や耳や脳に様々な刺激があることで、本能的に没頭してしまっているのかもしれない。
 
 しかし、現実の方が大事である。
 また、一人の人間が使える時間は無尽蔵ではない。
 だから、せめて時間を決めて使う方がよいだろう。
 
 実際、国内で遠くに住んでいる友人や海外でできた友人など、なかなか会えない親しい人達のSNS投稿を見たりコメントしたりするのも好きだし楽しい。
 また、ゲームもそこそこ楽しいものもあったりする。
 
 だから、「SNSやゲームなどの暇つぶしには一切反対する」というつもりはまったくない。
 ないのだが、特に何の目的もない暇つぶしにばかりスマホと時間を使うのはごめんだ。
 もっと言うと、自分の時間を生きていると感じられないことに対して、自分でコントロールすることもできずに思考や時間を浪費してしまうようなことは、スマホでなくともごめんだ。
 
 せっかく使うからにはツールとして賢く情報収集したいし、アウトプットしたいし、ネット上でも様々な人と繋がりたいし、最新の機器や技術も使ってみたい。
 しかし、やはり現実世界において夢や目標を叶えたり、実学を学んだり身に付けたりすることの方に、より多くの時間を割きたいと思うのである。