1. 探し方
探す場所は、実際には建物や施設としてもオンライン上のサイトとしても多数存在しますが、ここではオンライン上で一般的な検索をする際の紹介にとどめています。
また、探し方として、「どこを調べればよいの?」レベルについての記述であり、「どの論文をどうやって探すか」などのもう一段詳細な絞り込み手順については省略しています。
①国立国会図書館
国立国会図書館オンライン
また、国立国会図書館が提供する雑誌記事索引は、日本語の最もポピュラーな論文検索ツールで、国会図書館が採択した「採録誌」に掲載された論文を、現在のところ人文社会科学系は1948年から、自然科学系は1959年から検索できます。
雑誌記事索引採録誌一覧
URL:
https://www.ndl.go.jp/jp/data/sakuin/sakuin_index.html
②J-STAGE(ジェイ・ステージ)
国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)が運営しています。
日本から発表される論文、研究報告、解説誌などの情報を幅広く公開している。
URL:
https://www.jstage.jst.go.jp/browse/-char/ja
③Google Scholar(グーグルスカラー)
ネット上のすべての論文が検索対象とされています。
URL:
https://scholar.google.com/
④PubMed(パプメド)
医学・生物学分野の学術文献の検索サイトです。
使用言語は英語で、医学論文ならそのすべてが登録されていると言われます。
URL:
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/
2. 読み方
①興味のあるものや、日本語の論文から始めるとよい。
②総説(レビュー。まとめのこと。)を読むことから始める。
「論文名 + 総説」の要約論文です。
既存の知識をまとめて論文にしたもので、原因や基本となることが網羅されています。
③引用を見てみる。
深く知りたければ、最後に書かれている引用番号から照らし合わせていきます。
特に例外でもなければ、一つの根拠に対して一つの論文が引用されています。
●ポイント
・芋づる式に読む。
・要約(サマリー)を読む。
研究者や大学院生、論文を書いている人なら、全部読むべきなのでしょうが、一般人は要約を読めば大体OKでしょう。
・個体差があることを忘れない。
よく「人間が持つ○○の傾向について、グループを4つにわけて、それぞれに対して朝6時に起きてすぐに○○をやってもらった。その結果、グループAでは80%の確率で、グループBは65%の確率で……という傾向があることが明らかになった。」みたいな論文がありますが(もちろん論文にも書き方があるのですが)、これはその研究のやり方で今回の結果が得られたということであって、その研究結果がすべての人に当てはまったり、あなただけに100%マッチする結果が得られたというわけではありません。
人間には個体差があるのですから、「自分には7割くらいはマッチしてるけど、効果は論文に書かれている5割も出てないよね」ということもあったり、「××って、やったことがないからわからない」とまったく当てはまらなかったりすることもありますから、特に研究者でもない一般の人なら、そのすべてを鵜呑みにして妄信したり視野を狭めることのないよう、よく判断することです。