①あまりこだわらないようにする
例えば対人恐怖症、高所恐怖症、特定の動物の恐怖症など、特定の状況や体験に異常な恐怖を感じて、その状況を避けてしまうことがあるかと思います。
人から馬鹿にされたりして腹が立った程度でも「ちくしょう、あの野郎」と怒りを堪えたり後で発散しようとしたりするものです。
また、人生で数回レベルの嫌なことがあれば、数年単位で詳細に思い返す時が来ては、まだそれに腹が立ったりするものです。
筆者は医者ではありませんが、実際に治そうとすれば簡単ではないのは想像に難くありません。
向き合うことばかりが正解とは限りませんし、もし他にもやりようがあるのなら、苦手なことや嫌いなことには最初からあまりこだわらない方がよいです。
例えば食事中にテレビを見ていて、急にヘビやトカゲが移ってしまって嫌なはずなのに、「いや、きっとこれを乗り越えれば何ともなくなるはずだから、頑張って最後まで見届けよう」とはなりませんよね。
もし見てしまったり「何となく出てきそうな流れだな」と思ったらさっさとチャンネルを変えたり、最初から見ないようにすればよいだけです。
それと同じように、苦手な相手だったら最初から何でも親切に誠実に接しようとせずに、普通に接していればよいのです。
こだわり続けたり執着するほど詳細に描いてしまったり、意識しなくてもそこばかり気にするようになってしまうものなのです。
②避けられるのであれば避ける
①でも少し述べましたが、避けたいものは最初から避けるようにすればよいのです。
もし出くわしてしまったらさっさと他の行動に切り替えたり、他の場所へ移ることです。
本当に酷い精神的なダメージを負って医者に掛かるとすれば薬の処方を受けたり徐々に慣れさせていく療法をとるのでしょう。
しかしそうでなけば、高い所が嫌なら「はじめから高い所には行かない」とか、狭い所が苦手なら「入口や窓を少し開けておく」とか、自分で決めておくなりその場で判断するなり、何らかの対策くらいはできそうなものですよね。
そもそも苦手な状況に遭遇する回数を減らしたり、上手く回避できるようにしたり、最初からその場に行かないなどの対策をすれば日常生活には問題ないというのなら、無理やり治したり克服しようとするよりもそちらの方が楽なのです。
③少しずつ慣らして耐性を上げる
自分で何とかしようとしたり、何とかできそうだと思うなら、できそうなことから始めて少しずつ慣れていくのがよいでしょう。
正しくは「系統的脱感作療法」と言うそうですが、要は、自分の苦手な状況やそれに似た状況を、負荷の少ないことから段階的に体験していくことで慣れさせていくということです。
人によっては最初のうちは辛く感じるのでしょうが、どこまでが大丈夫でどこからがダメなのかを客観的に把握しやすくなります。
苦手なものや嫌いなものは誰でも一つくらい持っているものですが、しかし例えば自分以外の人とのコミュニケーションが苦手というのであれば、そのままで良いかと言うとそうもいきません。
何気ない会話や文章のやり取りの他にも、初対面、異性、年の差、外国の人などの条件によって苦手意識が出るなど様々あるかと思います。
特に仕事なら、連絡や報告、事前の根回し、定型の表現などもあります。
もしやらないままにしておくと日常生活や社会生活に広く影響が出てしまうようなことであれば、やはり少しずつ慣れていくように練習するしかないでしょう。
コミュニケーションが苦手といっても、大体の人は初めてやることや慣れないことに対しては、緊張したり、苦手意識を持ったり、失敗を恐れたり、何かを心配したりするものです(筆者もそうです)。
自分ばかりが大変だと思うよりも「他の人だって大して変わらない」と思えば、もしうまくいかなくてもその経験や耐性はいくらか身に付くのですし、そう考えれば多少は楽な気持ちでやれるでしょう。