「失敗したらどうしよう」を何とかするための対処


 まずは、「人間は失敗することがある生き物だ」と知っておくことです。
 そして、失敗したら「すぐさま反省だけをしたり、罪悪感や後悔を感じたりするだけ」などで済ませることはせずに、ちゃんと「新たな課題が見つかった」と思えるところまで進めることです。


 具体的には、何か失敗したことがあったら次のような対応をしていくとよいです。

 ①失敗の原因を突き止める
 ②対策を考え、対応する準備を整える
 ③失敗しなかった人はどうやっていたのか知る
 ④そもそも失敗しないためのやり方を見つける
 ⑤仲間に原因を共有する


 どのような順番で対応していくかは、自分の今いる環境に合わせるとよいでしょう。
 対処を重ねるほど、仕事であればきめ細やかな仕事ができるようになっていくものですし、予測する力も上がりますし、仕事の過程や出来映え以外にもリスク管理やリスク回避についての視野も知見も拡がっていくことでしょう。

 しかし、こういう対応をせずに、一回一回いちいち傷ついたり、深く後悔したり、いつまでも落ち込んでいたり、失敗した人のことを怒るようなことばかりをしてると、さすがに成長の機会も失いますし、時間の無駄とも言える状態に陥っていきます。

 あなたに怒られた人も失敗を隠すようになったり、誰かに確認しないと行動できなくなったり、失敗を怖がって挑戦をしなくなるでしょう。
 あなたが誰かにそうされた時と同じです。

 どんな分野のことでも、失敗しないに越したことはありませんが、口で言うのは簡単です。
 現実には、うまくいかないことが何度かあることは想定して計画を立て、失敗に対する考え方についても、上記のように言語化して認識しておくことが大切です。
 また、職場での仕事であれば、既に確立されたやり方や先例での対応記録(よくある質問、QA集など)があるでしょうから、身に付けるなり目を通しておくなりしておく必要があります。

 というように、いちいち面倒かもしれませんが、上記以外でも、自分で失敗時の対応表を作ったり、マニュアル化したり、緊急時にフォローしてくれそうな人に事前に相談したり、何らかのかたちで記録を残しておくようにする方が、仕事上はもちろん教育やリスク管理の上でも重要なことなのです。