「やらなきゃいけないことは分かっているのに、なかなか手がつかない…」というような、“先延ばし”や“後回し”の癖に悩んだことはありませんか?
でも、先延ばし癖は努力や根性だけで解決する必要はありません。
ちょっとした考え方と行動習慣を変えるだけで、驚くほどスムーズに取り掛かれるようになります。
ここでは、原因から実践的な対策までをまとめてご紹介します。
1. 先延ばしをしてしまう原因と傾向
①完璧を求めすぎてしまう
「失敗したくない」という気持ちが強すぎると、かえって行動が止まってしまいます。
大切なのは、完璧を目指すよりまず“始める”ことです。
②自分に厳しすぎる(自己批判)
自分を責める気持ちが強いと、行動する前に疲れてしまいます。
“ダメな自分”と思っても、見方を変えれば“これから成長できる自分”とも捉えることができます。
ものの見方や捉え方一つで気持ちが軽くなります。
③言い訳を作ってしまう(セルフハンディキャップ)
「他のことをやっていたから仕方ない」という、ストレスからの逃げ道を作ると、取り掛かるチャンスを失ってしまいます。
やりたいことでもやるべきことでも、多少のストレスはあるものです。
「テスト勉強をする時に掃除をしてしまう」なども一例です。
④好きなことに触れる時間が少ない
好きなことには誰でも自然と集中できます。
先延ばししがちな人ほど、自分が夢中になれる時間を増やす工夫も大切です。
⑤“スリル”や“他人の目”に左右されるタイプ
ギリギリになるまで動かない人や、失敗を恐れる人は、安心して動ける仕組みを作ると行動しやすくなります。
2. 行動が変わる!先延ばし対策11のステップ
①面倒なことを「一番最初」にやる
朝や午前中は集中力が最も高い“脳のゴールデンタイム”です。
難しい作業、集中力や時間がいること、苦手なこと、やりたくないことほど、この時間帯に片付けてしまいましょう。
②始めるハードルを下げる(環境を整える)
机の上を片付け、手を伸ばせばすぐ始められる状態にしておくと行動がスムーズになります。
机の上や周囲にある荷物や書類をどかさないと何もできないなんていう状況は、あってはならないのです。
③タスクを細かく分けてリスト化する
「何を、どの順番で、どのくらいの時間でやるか」が明確になると、実行率がぐんと上がります。
会社でいえばプロジェクト管理表のことで、これをこなせばこなすほど、地位も収入も上がりやすくなることでしょう。
今は自分だけの小さなプロジェクト管理表かもしれませんが、どれだけ数こなして大きくしていかれるかを考えると、書いて満足ではもったいないですね。
④15分だけやってみる
「15分だけ」と決めて取りかかると、不思議とそのまま続けられることも多いものです。
この時点では、準備も目標も計画もいりません。
タイマーかストップウォッチがあればよいです。
⑤ご褒美を用意する
タスクが終わったら、小さなご褒美を用意しておきましょう。
好きな飲み物を楽しむ、本を買う、散歩する…自分をちょっと褒めてあげる時間が継続のカギです。
⑥良い影響を与えてくれる人と過ごす
テキパキ行動できる人と一緒にいると、自分の行動にも良い変化が現れます。
よく成功者の本などにはモデリングといって、「成功するのが速い人は、自分がなりたい姿の人と一緒に過ごす。考え方や選択の仕方の違いが分かるからである。」なんて書かれていますが、これと同じことです。
➆タイムマネジメントを取り入れる
タスクと時間をリスト化して管理するだけで、達成感が増し、自然と行動力が上がります。
誰にでも、やり始めたら周りが止めても聞かないし、何時間でも没頭するくらい好きなことがあると思います。
それなのになぜか、その時の状態を分析してみたり、再現する段取りを作ったり、得られた成果について振り返ったりする人はほとんど見かけません。
⑧“先延ばしコスト”を意識する
先延ばしには見えない損失があります。
例えば、1日8時間働く人が2時間を先延ばしすると、年間100万円以上の損になるというデータもあります。
「自分の時給換算を2000円として、一日2時間先延ばしをしていて、年間250日働いていたとすると、確かに100万円だよね」と数字で実感することで、行動への意識が変わります。
収入が多い人ほど損失も大きくなりますね。
⑨誘惑を遠ざける仕組みをつくる
例えば机に向かうなら、一時ボックスなどを用意して机の上のものを一旦すべて入れたり、スマホを別の部屋に置いたりして、目の前の誘惑を減らしましょう。
衝動的に動いてばかりだと、すぐに他のものに集中力を奪われることになります。
⑩「先延ばしノート」で行動を記録する
どんな時に先延ばししたか、代わりに何をしたかを記録することで、行動パターンが見えるようになります。
(1) 変えたい行動や結果を出したい行動などのゴールとなるポイントを決める
(2) ゴールするまでにどれくらい積み上がったかを記録する
記録の回数が多いほど成功しやすいし、視覚的に進んでる感じや積み上がっている感じが出ますし、進捗を“見える化”するとやる気もアップします。
⑪自分を許す力(セルフコンパッション)を育てる
「できなかった自分」を責めるより、「次にどうするか」に意識を向ける人は、行動が早くなります。
「自分に甘い」とは異なります。
ゲーム感覚で取り組むと、気持ちも軽く継続しやすくなりますし、結果として稼げたとか得したとなる方が、現状に打ちのめされてしまうよりも良い見方ができることでしょう。
3. 先延ばしを逆手に取ることもできる
悪い習慣をやめたい時は「すぐにやめよう」と力むより、「あとでやろう」と先延ばしする方が結果的に断ち切れる場合もあります。
意識の向け方次第で、先延ばしは“味方”にもなるのです。
まとめ:小さな一歩が、大きな前進になる
先延ばしの癖は、習慣や環境の問題であることが多いです。
才能や性格の問題と捉えて自分を責める前に、ここで挙げた中で参考になりそうなことに一つでも取り組んでみると良いでしょう。
行動を始めるハードルを下げて、小さな一歩を踏み出すだけで、未来は大きく変わっていきます。
「いつかやろう」ではなく、「今、少しだけやってみよう」。
この小さな一歩が、あなたの行動力を確実に育ててくれます。