「もっと優しくなれたらいいのに」
「自分にも他人にも、もう少し余裕を持ちたい」
そう感じることはありませんか。
優しさや親切は、生まれつきの性格だけで決まるものではありません。
少しの工夫と意識で、育てていくことができます。
ここでは、自分にも他人にも優しくなっていくための具体的なヒントをまとめます。
1. 鏡に映った自分に感謝する
自分と向き合うとき、私たちはたいてい一人で頭の中だけで考えます。
机に向かい、内省し、悩みます。
しかし、自分を客観的に「ひとりの人」として思い浮かべることは、意外と少ないのではないでしょうか。
一方で、他人と接するときは違います。
実際のやり取りであれば対面で、電話であれば相手の姿を想像しながらやり取りします。
その場に相手がいなくても、いつもの様子を想像しながらやり取りすることもできますから、自然と気を遣い、心を開きやすくなります。
この傾向を、自分自身にも応用します。
少し照れくさいかもしれませんが、鏡の中の自分に、「今日も頑張ったね」「ありがとう」と声をかけてみるのです。
自分自身もひとりの相手として扱うことで心がやわらぎ、癒しに関わるホルモン(オキシトシン)の分泌にもつながるのだそうです。
これはスピリチュアルな話ではありません。
鏡に映った自分に向き合うことは、接客業や販売業の方も日々行っていますよね。
鏡で笑顔や挨拶や身だしなみをチェックするのと同じように、現実的で具体的な行動なのです。
最初は、心の中で思うだけでも構いません。
ほんの少し笑顔を作るだけでもいいのです。
「今日も頑張った自分に感謝」と思うくらいでも、自分との関係は少しずつ変わっていきます。
他人に親切に接する姿勢は、もちろん大切です。
しかし、まずは「自分を大切に扱うこと」がその土台となるのです。
2. 人を褒め、悪口を言わない
人は褒められると、自分のことを少し好きになるものです。
また、それにつれ、自信も育っていきます。
もし自分もそうなりたいと思うなら、先に誰かを褒めてみることです。
心理学では、他人に与えたものが自分に返ってくる傾向を「返報性の法則」と呼びます。
とは言え、難しく考えなくても大丈夫です。
要は、日頃から人の良い面を見るようにしていれば、自然と周囲との関係は穏やかになるということです。
あら探しよりも長所探し。
悪口よりも称賛。
普通に生きていれば、仲が悪くなるためだけに人間関係を築くことはありませんよね?
親切な行動を通して良い関係を築くのであれば、相手のより良い面を見つけられる自分でいたいものです。
親切という行動は、他人のためだけでなく、自分の心を守ることにもつながるのです。
3. 小さな親切を積み重ねる
ほんの数分の親切が、相手の一日を温かいものにすることがあります。
自分にとっては些細なことでも、相手はその出来事を何度も思い出し、心を温めるかもしれません。
そして、親切にした自分自身も気分が良くなります。
幸せが連鎖していくとは、こういうことなのでしょう。
小さな親切を積み重ねていくと、「自分は誰かの役に立てた」という記憶が増えていきます。
それが自尊心につながり、自分を好きになる感覚が育っていきます。
目安は、1日1回「ありがとう」と言われるくらいで十分です。
しかも、無理のない自然なかたちで続く親切が理想です。
親切は、実は自分を磨く行為でもあります。
押しつけがましいやり方はよくありません。
なぜなら、人に親切にするのに見合う力や、相手に合った対応力や信用がなければ成立しないのですから。
「人に親切にすることが自分を磨くことにつながる」ということを、身をもって知る。
その姿勢で続けていけば、自発性やコミュニケーション力も育っていきます。
4. 親切の注意点 ~過度にならないこと~
親切は素晴らしいものですが、過度になると注意が必要な場合もあります。
人は、親切にされ続けたり、それに慣れてしまうと、「親切にされるのが当然」と感じやすくなります。
やがて依存が生まれ、自力で何とかする力が弱くなることもあります。
また、親切がその人の成長を妨げてしまったり、やめた途端に恨まれてしまったりすることもあります。
子どもを甘やかしすぎると自立が遅れるのに似ているかもしれません。
だからこそ大切なのは、「相手のためになる親切かどうか」を静かに考えることです。
無理をしてまで与える必要はありません。
自分がすり減ってしまう親切は、長く続かないからです。
反対に、相手が自立している人なら、「これ以上やってもらってしまうと、甘えちゃうから。」と遠慮してくる時もあるでしょう。
相手との関係を、ながく、より良く続けたいのであれば、これもまた「お互いのためになる親切かどうか」と考える必要があります。
まとめ
自分にも他人にも優しくなるためのポイントは、次の三つです。
①鏡の中の自分に感謝する
②人を褒め、悪口を言わない
③無理のない小さな親切を続ける
そして、「過度な親切をしない」というバランスも大切です。
完璧である必要はありません。
今日からほんの少し意識するだけで十分です。
優しさは、特別な才能ではなく、日々の選択の積み重ねです。
あなたが誰かに向けた小さな親切は、巡り巡ってあなた自身を温めてくれるはずです。