新しいことを始める方法|勉強と挑戦の進め方

 

 「大人になってから、どれぐらい勉強をしているだろうか」と、ふと考えることがあります。
 技術の進歩が速い今の時代、「勉強は一生もの」だとつくづく感じます。

 70歳まで働ける制度が整い、人生100年時代とも言われるようになりました。
 AIや機械に仕事が奪われると言われる一方で、80歳を過ぎても現役で働く人が増えていく可能性もあるでしょう。

 多くの人は、「その時になったら考える」と思うのかもしれません。
 しかし、その「その時」は、案外あっという間にやってきてしまうものです。

 いざその時に問われるのは、「自分で学び続けられるかどうか」です。
 新しいことを覚え、取り入れ、日々自分を更新していける人であるかどうか。
 これは今も、これからも変わらないテーマだと思います。

 そこで今回は、新しいことを始めるとき・勉強するときに押さえておきたいことを整理してみます。

 

 

1. まずは行動に移す

 「とりあえずやってみよう」くらいの気持ちで十分です。

 何かに興味を持つ。
 入門編をかじってみる。
 誰かに教わってみる。

 どんな形でもよいので、実際に動いてみなければ何も始まりません。

 もちろん、何もしないでぼーっとする時間も大切です。
 ですが「新しいことを始める」という場面においては、まず一歩を踏み出すことが出発点になります。

 新しいことに挑戦するのが怖いのは当たり前です。
 未知のことに警戒するのは、人間の本能でもあります。
 本能がブレーキをかけているとも言えます。

 縄張りの外に出るのは怖い。
 しかしその中で成長し、進化し、縄張りを少しずつ広げてきたからこそ、新しい発明がなされたり、文明が発展してきたのです。

 少し話が大きくなりましたが、そう考えると、「怖い」と感じる自分を否定する必要はありません。
 「なんだ、ただの本能だったのか」と分かるだけでも、少し動きやすくなります。

 大切なのは、いきなり大きく越えようとしないことです。
 「自分の今までの領域をちょっとだけ超えてみる」。
 これが、新しいことに挑戦する時のコツです。

 

 

2. 全体像をつかみ、効率を考える

 闇雲に量をこなすだけでは、長続きしません。
 新しいテーマを勉強する時は、まず


 ①その分野がどんな区分に分かれているのかを予め知る
 ②その中で、今の自分に一番近いところから始める


 この順番を意識すると、迷いが減ります。
 さらに、「この分野とこの分野をつなげると厚みが出そうだ」と考えながらテーマを広げていくと、学びは立体的になっていきます。

 また、関連書籍を3~5冊ほど読むのも有効です。
 流し読みでも、少し気になったところだけじっくり読むなどでも構いません。
 たとえ薄い入門書でも、複数の本に共通して書かれていることがあれば、そこは押さえるべきポイントである可能性が高いからです。

 最初から細部にこだわりすぎず、まずはざっくり全体像をつかむ。
 そして「小さくてもいいから結果を出す」「なるべく楽して継続する」くらいの感覚で始めるほうが、結果的に長続きします。

 

 

3. 成果は「戦略」と「効率」で変わる

 勉強の成果は、次のように考えられます。


 勉強成果 = 地頭 × 戦略 × 時間 × 効率


 地頭とは、読む力・書く力・数の処理力・体力など。
 戦略とは、目標設定・情報収集・計画・モチベーションの保ち方。
 時間は、確保の工夫とモチベーションの維持。
 効率は、コツや集中力です。


 どれか一つだけでは足りません。
 だからこそ、「頑張り方」を工夫することが大切になります。

 分からないことは、その道のプロに聞くのも有効です。
 独学も良いですが、経験者から直接学ぶほうが近道になることも多いものです。

 また、独学以外にも、科学的に研究された方法や、よく言われている勉強術などがあります。
 科学的にベターとされる方法や、他人が上手くいった方法が、必ずしも自分にとってベストとは限りません。
 いくつか試してみて、自分に合うものや効果が出たものを選べばよいのです。

 

 

4. 年齢を理由に遠慮しない

 アラサーでもアラフォーでも、挑戦に遅すぎることはありません。
 40代であれば、これまでの経験が蓄積され、整理され、良い方向に作用する力が育っています。
 新しいことを始めるには、むしろ良いタイミングとも言えます。

 50代、60代になると、体力や集中力の面でエネルギーがより必要になることもあります。
 しかし、思い立ったときに始めることには意味があります。

 だからこそ、年齢を理由に遠慮しない気持ちが大切です。
 これについては、「思い立ったが吉日」という言葉で背中を押したいです。

 そして、年齢を重ねても学び続ける人の姿は、本当に見習うべき点が多いものです。
 特に、若い人に交じっても周囲と上手にやっていかれる方には、見習うべき点がかなり多くあります。

 筆者自身、スポーツジムや器楽演奏、武道の場でそのような方々に出会いました。
 コミュニケーションの取り方、教わり方や学び方を工夫し、柔軟に取り組む姿勢。
 また、目的を絞ってきていることも多いからこそ、若い人の中に混じっても自然に溶け込めている。

 その姿を見ながら、いつも思います。
 「自分がその年代になったとき、同じように挑戦できるだろうか」と。
 若いうちにそうした姿を間近で見たり、一緒にやる機会がもしあれば、それは本当に幸運なことです。

 もちろん、若い人が若いうちに、強靭な体作りをしたり、一番を目指して努力を重ねる姿は素敵です。
 若い頃にしか得られないものを得ようとして挑むことは、当然大切なことだと思っています。

 

 

5. 自分の持ち味を知っておく

 新しいことを学ぶときでも、自分がすでに持っているものを理解しておくことは大切です。

 自分が詳しいこと。
 得意なこと。
 これまで積み重ねてきたこと。

 それらは、新しい分野と必ずどこかでつながります。

 難しい企画や未知の仕事を振られたときも、「無理だ」と切り捨てるのではなく、「これをこなせば自分の幅が広がる」と考えてみる。

 また、相手からより多くのことを学ぼうと思うなら、自分もそれなりに提供できるものがあればこそ、より深いやり取りになる可能性も拡がります。

 自分の持ち味を知っておくことで、「ほんのちょっとだけ、一段高い挑戦をしてみよう」と思えることでしょう。
 そう思えると、挑戦は少し前向きなものになります。

 

 

まとめ

 新しいことを始めるときに大切なのは、次のポイントです。


 ①まずは小さく行動する
 ②全体像をつかみ、効率を意識する
 ③戦略と工夫で成果を高める
 ④年齢を理由に遠慮しない
 ⑤「ちょっとだけ超える」を積み重ねる


 新しいことをしようとした時に、怖さがあるのは自然なことです。
 しかし、不安が消えてから動くのではなく、不安があっても少しだけ前に出てみる。

 その積み重ねが、気づけば「自分で選択し、自由に動ける範囲」を広げてくれます。
 大昔の人達が自分の「縄張り」を広げていったのと同じように。

 今からでも、まったく遅くありません。
 小さな一歩から始めてみてはいかがでしょうか。