物事の進捗が遅い人は、次の可能性が高いことがあります。
①そもそも今やっていることについて知らないことが多い
②段取りゴールまでの道筋をつけたり、調べる勘所などに慣れる前の段階にある
③自分なりのやり方にこだわり過ぎている
もし、先人が古くから使っている知恵、周囲の人がうまくできたやり方、意識が高い人や多くの人が使っている便利なツールやアプリ等、既に良い方法が存在しているのであれば、それらを見定めて試してみて、自分に合うものを活用していくとよいです。
自分でネットなどで少し調べるだけでも、例えば次のように情報が絞り込むことができるでしょう。
・スケジュールや目標の管理ツール
・メモやノートに特化したツール
・入力スピードを上げるツール
・グラフ化や図解化に使えるツール
・資料の作り方
・文書の書き方と文例
・学んだことのまとめ方
・効率的な検索のやり方
・フレームワーク
また、基礎について書かれている本などにはやり方や事例が細かく説明されていることも多いです。
それらを参考にしてみるのもよいでしょう。
もう少し言うと、困ったら説明書やヘルプなどを使って解決しようとしてみることを癖付けておいた方がよいです。
例えば、せめて10分は調べるとか、3か所は調べてみるとか、検索ワードを3パターン変えてみる、疑問や質問を文章に起こしてみるなど、分からないなりにもそれなりに理解を深めようとしたり解決策を試してみてから人に聞くようにするとよいでしょう。
特に質問を文章に起こしていると、その間に自分で気付いたり解決できてしまうこともあります。
さて、言うまでもないことですが、すべてをゼロから自分の力で思いつき、それを繰り返し使えるように枠組みと詳細を決め、さらに一から自分一人で時間をかけて作り上げるのは、時間の無駄です。
確かに「なければ自分で作る」という考え方は良いことですが、それだけでは「既にある良いものから学びとる意識がない」と言っているのとほぼ同じと言えます。
また、「他人の力や知恵、成果物などを上手に活用する能力がない」と言っているのとほぼ同じと言えます。
物事を知ったり学んだりすることは、延いては時間の短縮につながります。
別に、仕事の早くてきれいな人や勉強の効率が高くて成績の良い人に、どのようにやっているのか、どんなものを使っているのかを教えてもらったって良いのです。
その知ったり学んだりしたことを実際に使ってみるだけで明らかに効果が出るものもありますし、それを自分のものにすることができればさらに時間の短縮につながるのです。
自分の人生で一つでも多くのことを成し遂げたいのなら、少しでも時間短縮をして同じ質を維持もしくは向上させるやり方により多く接することです。
「自分の頭で考えられなかった」と気に病んでしまう人もいるかもしれませんが、それは「現時点の考え方ややり方を見つめ直す良い機会が訪れた」と考えれば気持ちもかなり楽になるはずです。
ですから、自分の実力不足を感じて塞ぎ込んでしまうのでなく、素直な気持ちと姿勢に切り替えて、既にあるものや先人の知恵を活用しながら進んでいけばよいのです。
そうして目の前の物事を一先ず成し遂げた後に振り返ってみた時、そこで幸運にも「自分なりのやり方」というものを見つけ出すことができれば、それを実際にやって研究して地道に積み上げていけばよいのです。
というわけで、何でも自分一人でゼロからやろうとせずに、既にあるものを上手に使いこなせるようになっていくことです。
ちょっと心苦しい表現ではありますが、時間も、他人も、世の中も、自分の残された寿命も、どの一つも待ってはくれないのです。