早いうちから鍛えて身につけておくと良い能力 メモ

①読解力
 文章を読む力は非常に重要である。
 読解力がないと、教科書などを1回読めば理解できたところを、読解力がないから2回も3回も読まないと理解できなくなるので、時間がもったいないのだ。
 近年では「タイムパフォーマンス」という言葉が使われたりするが、その言い方で言えば、タイムパフォーマンスを高めるのに最も良い方法が、読解力を高めることなのである。

 また、より深く読むことができたり、何を問われているのかを読み解く能力がついたりするので、単純にテストや試験という面だけ見ても、読解力がなければ損をする。
 読解力が高ければ出題者の意図を汲み取ったり、文章や問題の真意を読み解くことができるから、非常に有利に働くのである。

 今後の人生において、人それぞれ何冊の本を読むのかは分からないが、一冊の本から得られるエッセンスという点でも、読解力の高い人は100得られるところを、読解力がない人は10しか得られないこともあるかもしれない。
 読むのにかかる時間そのものだって、しっかり読んで30分で済むのと、3時間も4時間もかかって読み落としも多いのとでは全く違う。
 単純な話、4時間かけて読んで10%しか理解できないのと30分で100%理解できるのとでは、タイムパフォーマンスは80倍も違うのである。

 これを人生においての読書量として比較すると、どれほど大きな差になるだろうか。
 読書をして読解力を高めるということは、インプットをすることに関しては特に有効であり、一生において何万時間も何十万時間も得をする行為につながるのである。

 

②アウトプット力
 話す、書く、行動する、何かを表現する、という力を身につけることが重要である。
 要は、人に伝える能力のことであり、自分の考えを他人に伝えることができるということである。
 自分の考えについて100のことを思っているとしたら、その100を相手に伝えられるのか、下手すぎて30や50しか伝えられないのかでは大違いなのだ。

 仕事にしても、部下に仕事の指示を出しても30しか伝えられなければ、最高でも30の結果しか返ってこないのである。
 これが必ず100の結果を出さなければならないという状況だとしたら、3倍以上の時間をかけてでも何とかして伝えなければならなくなるのだ。

 別の言い方としては「コミュニケーション力」や「伝達力」と言われたりするが、こうしたアウトプット力を鍛えていくことは大切である。
 誰でも練習すれば鍛えられることだから、日記をつけてみたり、少人数の前で話したり発表するといったことからでも始めていくと良いだろう。

 

③心のしなやかさ(レジリエンス)
 心理学では「レジリエンス」と言われており、失敗をした時に落ち込まないとか、落ち込んだとしても時間をかけずに立ち直れる力のことである。
 もし失敗したとしても、さっさと切り替えて次に進めることができれば、特に心の傷にもならないし、時間を無駄にもしないし、前に進めない状態に長い間陥ることにもならないだろう。
 これが、例えば失恋して一週間で立ち直るのと三年間引きずるのでは、三年間の時間を無駄にすることになるのである。

 また、仕事で失敗しても一日で立ち直れるのと、3か月かかってしかもメンタルを患うのとでは精神的なダメージも違うので、やはりレジリエンスを養うことは重要なのだ。
 これを養うためには、挫折や失敗の経験を実際に積めば、自然とそこから立ち直る力が養われていく。
 失敗を恐れずに、小さなことやできそうなことから行動に起こしてみるだけでも、それに見合った規模の挫折や失敗を経験することができるので、大きすぎるダメージを受けて挫けてしまうこともまずないから、やってみると良いだろう。

 良くある話で、立派な学歴まで頑張って得たのに、社会に出て上司にちょっと怒られただけで会社を辞めてしまうというような人は、レジリエンスが低かったからなのだろう。
 レジリエンスが低いとそうして一生を棒に振ってしまいかねないし、低いままにしていると、この上にメンタル疾患にまでなってしまったりして、やはり一生を棒に振ってしまいかねない。
 レジリエンスを伸ばしていくことは大変重要である。

 

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 心のしなやかさを鍛えれば、精神的に柔軟性があってタフな性格が養われるだろう。
 そのためにやるべきことは、本から学び、その内容をアウトプットしながら実践していくことだ。
 そして、様々なことにチャレンジしてみた結果、時には挫折や失敗をするというのも良い経験になるのだから、それも将来に向けて巡り巡ってまた心のしなやかさを養うきっかけと、新たな勉強や挑戦のきっかけに繋がっていくのである。