やるべきことに手がつかない時の対処法


①やるべきことを先に書き出してから取り掛かる
 手帳でもノートでも紙切れでも何でも、何かやらなければならないことがあったらすぐそこに書き出しておくことです。
 しかも、どう行動すればよいのかを少しでも具体的に書いておくと、作業に取り掛かる時に余計に頭を使うことを回避できます。

 例えば、宿題や課題などは「宿題をやる」とか「課題をやる」などと書かずに、具体的に「○ページまで終わらせる」などと書き出すようにします。
 他にも、出欠の返信メールを出さなければならないなどのちょっとした用事があれば、それも「出欠の返信をする」などと書き出しておく。

 というように、やらなければならないことは、たとえ小さなことでも具体的に書き出しておくことです。
 そして終わったら線を引いて消すようにします。
 もし、メモ帳など小さな紙切れに1枚1件で書き出していたのなら、そのタスクが終わったら捨てるようにします。

 やることが目に見えて分かれば全体も見渡しやすいし、最短の手順も考えやすくなります。
 終わったら線を引いて消すのも、全体から見てどのくらい消化できたかが分かって達成感も得やすいです。

 当たり前だということは分かりますが、こういうことは、普通に「○ページまで宿題やらなきゃ」と頭の中で考えているだけだと、やるべきことが手に着かないほど気持ちがいっぱいいっぱいの時にいざやろうと思っても、どうしていいか急に分からなくなったり忘れてしまうことがほとんどでしょう。

 また、やるべきことが頭の中に出てきたのに書き出しておかないと、そのやるべきことを忘れて何か別のことをしてしまい、しばらく時間が経った後にまた「○ページまで宿題やらなきゃ」となります。
 それを何回も繰り返したり、他の方向に脱線していってしまうことで、疲れていくし、時間の無駄になるし、脳の使い方としても無駄になるのです。
 さらに、後回しにすればもう一度一から思い出して状況の確認が必要になったりしますら、やはり本来のやるべきことは忘れずに書き出して必ず取り組むことがよいでしょう。

 なお、2、3分ぐらいでできるようなことはすぐ片づけておいた方がよいです。
 本来はその日に最優先でやるべきことが終わった後に2、3分ぐらいでできる雑用をするというなら尚良いのですが、何も手につかずに困っているなら、作業をする前の勢い付けになるからです。
 せっかくですから、すぐに終わらることができることはさっさと片付けて、その勢いのついたまま本来やるべきことに集中するとよいです。

 


②追い込み効果を利用する
 大量の宿題や課題などは、最初の数日や一週間のうちに終わらせておければ困りませんが、そういう時に限ってなぜかギリギリになるまで手を付けず、後になって焦ってしまうものです。
 ですから、いっそのこと最後の3日間くらいで何とか本気を出して終わらせるという手もあります。

 そうすると、かなり切羽詰まった状況に追い込まれて焦る気持ちも出てくるため、脳からはノルアドレナリンが分泌されることになります。
 うまくいけば高い集中力を発揮して、普段の脳の数倍のパフォーマンスが発揮できるかもしれません。

 また、状況に因りますが、これに合わせてタイムプレッシャー法を使ってみるのもよいでしょう。
 カウントダウン式のタイマーを、例えば30分に設定し、その時間内に今目の前にあることを終わらせるように取り組むのです。
 これは実際やってみると意外と集中してできますので、周りに気が散るものを置いたり音楽をかけたりしないようにして、自分が集中できる空間を作ることが大切です。

 まあ、何にしても、計画的にやるに越したことはないのですが。
 一か八かに賭けて一気に追い込むほど体力と精神力に余裕がないようなら、やはり早めのうちから始めておくのが良い手でしょう。