仕事ができる人になるための土台を作るには

 
仕事ができる人の土台として、大きく次の3つに分けられるだろう。
 
①人の話を聞き洩らさない人(インプット力が高い人)
②人に適切に伝えられる人(アウトプット力が高い人)
③仕事の修正・改善ができる人(フィードバックができる人)
 
 
 
①話を聞き洩らさない人(インプット力が高い人)
仕事の指示を聞いたら、それを聴き漏らさない力があることが大事である。
ほとんどの人は、他人の話を聞いているようで聞いていない。
何も理解してないし、覚えていないし、聞いていないものである。
 
仕事の指示を受けた時に、例えば、期日、相手、担当者、必要書類など、
仕事を遂行して成し遂げるのに必要なポイントがいくつかあるだろう。
しかし、基本的にザル聞きをしていると、必ずポイントをいくつか落とすので、
絶対にやれなかったり抜け落ちてしまう作業ができてしまう。
 
指示を受けたらメモをして復唱して確認をするとよい。
今言われたことを、下手をすると言われた直後にすら覚えていないのに、
「一週間後までにやっておいて」と言われてできるわけがないのである。
 
記憶力のものすごく高い人なら、10個言われて10個覚えているかもしれないが、
普通はやれたところでせいぜい7、8個が限界である。
だからメモを取るなどして補い、自分がやる事を復唱して確認するとよいのだ。
 
仕事の結果や出来栄えももちろん大切だが、
インプット力が低いと一番最初の指示すら聞き漏らしてしまう。
ここがいけないのだ。
 
そうなると、どれだけ能力が高く、頭が良くて、意欲的で、バリバリ仕事をする人でも、
その後どうすることもできないし、その仕事を100%の形で終えることもできない。
これは、ミスが多いとか仕事ができないとかいう仕事上の悩みなどでなく、
「最初から人の話を聞けていない」という根本的な問題なのである。
 
だから、大事な話や仕事の指示は、メモを取りながら聞くこと。
急に言われたなら、話が終わったらその直後にメモをとる。
時間を空けても30秒から1分で、それ以降は記憶からどんどん脱落してしまう。
メモを取ったその後には、必ず復唱して確認しておくとよい。
 
 
 
②適切に伝えられる人(アウトプット力が高い人)
会社の仕事は、トップや経営陣でなければ、
インプット仕事という、言われた仕事を言われた通りにやることが基本となる。
これに対して、自分で企画を考えたり、アイデアを追加・提案したり、グレードアップして、
自分で考え自分で行動するというアウトプットを中心に進めるアウトプット仕事がある。
 
日本の会社の仕事の大部分は、未だにインプット仕事も多い。
かなり大まかな表現になるが、普通に働く社会人であれば、
まずは言われたことを言われた通りにできることが先になる。
10個言われたら10個を平均的にできるようになることが最低条件となるのだ。
 
その上で差が付くのがアウトプット仕事である。
 
会社の仕事を色々頑張ってやってみたとしても、
それが他の人に伝わらないと評価には繋がらないものだ。
その中で仕事をどんどん任されたり昇進していく人は、
その辺りのアウトプット力が高いと言えるだろう。
 
アウトプット力が高いと、話したり書いたり行動したり、
色々なことを言葉にして伝えることができる。
頑張ってるから気付いて欲しいと期待するのではなく、
自分がやっていることをアピールし言語化して伝えるのが当たり前。
報告・連絡・相談も、もちろんアウトプットに含まれるのだ。
 
最近では「報告・連絡・相談はもう古い」と言われることも見かけるが、
決してそんなことはなく、現代社会でも極めて大事なことである。
と、個人的には強く思う。
 
なぜなら、数多くの大人がちゃんとできているとは思えないし、
雑誌やテレビやネットなどで「今の時代は○○」とか、
「若い世代は〇〇」などと言って、簡単な検証すらせずに、
現実から目を背けられてしまっていることがほとんどだろうと思えるからだ。
 
そもそも報告・連絡・相談がちゃんとできていれば、ミスやトラブルが発生するはずがなく、
突発的に発生したとしてもかなり事前の段階で修正することができるはずなのである。
 
どのような要点でまとめ、どのようなタイミングで伝え、それかがいかに適切か。
報告一つにしても、これだけのアウトプットが含まれるのである。
また、アウトプットにはコミュニケーションともとれる一面があるので、
スムーズなやり取りをして良い人間関係を作っていくためにも、
アウトプット力やコミュニケーション力は練習してでも高めていった方が良いだろう。
 
 
 
③修正・改善ができる人(フィードバックができる人)
仕事を継続してより良くしていくためには、
同じミスが二度と起きないように修正する力が大切である。
 
起きたことを、「なぜ起きたか」、「なぜ失敗したか」など原因を振り返り、
次の仕事やプロジェクトに役立てていくことで、同じミスもなくなり、
より高いレベルの仕事につなげていくことができるようになる。
 
もし現在、頑張っても評価されないというなら、
恐らく、自分のどこかにまだ足りてない部分があるのかもしれない。
そして、それについて自己分析して補っていくことができるようにならないと、
いつまでたってもよい評価を得られるようになるのは難しいだろう。
 
 
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うまくいかないのは、これらの3項目のどこかが不足しているか、
全部できていないかのどちらかだろう。
まずは初動として、大事な話や仕事の指示を聞く時は、メモをしながら聞くとよい。
 
自分も含めほとんどの人は、人の話を100%最後まで完全に聞くことは難しい。
だからメモを取って、聞き漏らしを可能な限りゼロに近づけることから始めていくことで、
そこを土台として自分の仕事をこなして、ノウハウも実績も信頼も構築していき、
それと同時に他人から一歩リードする、ということに繋げていかれるとよいだろう。