後悔をできるだけ少なくするには、よく観察したり比較をすること

 
アメリカのダートマス大学(ニューハンプシャー州)による研究で、
「人は、選ばなかった方の選択肢を過大評価し、
この過大評価が過度の後悔を引き起こす」
ということを発見した(2022.1.21)。
 
研究者たちの予測は、2つの理論的観察に基づいて行われた。
 
①後悔の感情は、選ばれた選択肢と選ばれなかった選択肢がどうであったかについて、
自分の信じるものとを比較することから生じることが多い。
 
②不確実なものの中から選択しなければならない選択肢が多い場合、
選ばれかけた選択肢の魅力が現実の魅力を上回る傾向がある。
 
 
 
結果として、自分の選択と他の選択肢の魅力を具体的に比較できる人よりも、
そうでない人の方が、不確実な結果の魅力を過大評価し、
より後悔を感じる可能性が高かった。
 
また、選ばれなかった選択肢について、意思決定をしたその事後に、
 
①情報が少ないまたは意思決定した時と変わらない場合は後悔が大きくなり、
 
②実際に把握することができたり、比較した基準を下回らなかった、
などの具体的な結果を観察することができれば、
意思決定に伴う後悔の感情を軽減できる。
 
という可能性があることがわかった。
 
 
 
後悔の大きさは、選ばなかった選択肢に対する情報の曖昧さにより、
その選択肢を過大評価してしまうことが主な原因と考えられる、
ということが示唆されており、後悔を減らす方法としては、
選ばれなかった選択肢に対する正しい知識を得ることが提案されている。
 
 
 
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●参考
・PsyPost
New psychology research uncovers a “hidden source” of regret
 
・SAGE Journals
The One That Got Away: Overestimation of Forgone Alternatives as a Hidden Source of Regret
 
・ナゾロジー
後悔の原因は「選ばなかった選択肢の情報不足」にあると判明!