情報収集の精度を上げ、できる限り正確に得るためには

 
情報を取得する際に気を付けること。
①ヘルプや説明書などから得る
②一次情報となる情報発信元から得る
③誰でも書き込めるサイトの情報は内容をよく吟味してから得る
 
 
 
①ヘルプや説明書などから得る
 一般的には、プライベートで特にコンピュータや家電製品関連でこのような事が多いかもしれませんが、分からないところがあるとすぐにネットで、しかも誰か知らない人のブログ等で調べるのではなく、その商品やソフトのヘルプや説明書を使ってみて、そこで説明されている文章から読み取れるようになっていった方がよいです。
 
 特にプログラム開発などでは、ネットで誰かが解決済みの同じような現象を参考にすることはよくあることかもしれません。また、ネットや入門書レベルであれば、広く浅く通じやすい話し言葉や書き言葉で分かりやすく説明されているのでかなりとっつきやすいのもよく分かります。
 
 しかし、必要なことが最低限の説明で網羅されているのはやはりヘルプや説明書であるし、基本的には利用者の基本操作を想定されていることなので、余計なトラブルや手戻り、時間の浪費にも発展しづらいです。
 
 
 
②一次情報となる情報発信元から得る
 プログラム、特にコーティングには思想は関係なく、どのように書いたか、どのように計算させるかを、必要最低限な手順で可能な限りシンプルに書く事に尽きます。様々な方面に情報を追いかけ過ぎるほど、自分の主導権は徐々に失われていきますので、普段から情報元の信憑性にはアンテナを鋭くしていた方が良さそうです。
 
 基本になるところの一例を言えば、各省庁、地方自治体などで発表されるものの他、学会、協会、専門機関、〇〇法人などの、その業界の中心になって取りまとめている組織が発信している情報。新しい研究等なら、査読を通過して公開されたり専門誌などに掲載されたもの。また、専門家個人であれば、せめて実名で活動し、偏向が少なく広い知見があり、何らかの実績や信頼性を持つ者。などから絞り込んでいくとよいでしょう。
 
 その他、政治思想、文化・伝統、宗教観などの頭や心の中で大切にすべきこと、仕事上での何らかの派閥、学閥などのグループといったものも、人それぞれに大切かも知れません。しかしそこに、科学、計算、法律、道徳、倫理などとといった視点が欠落していると、情報の偏りを自ら作ることになり、自分の本来すべきことに使う時間と心の余裕を激減させることになります。
 特に、SNS上の匿名インフルエンサーの情報に踊らされるのではなく、(限界はありますが)できる限り自分で一次情報を得られる、または上のようにその判断基準を持っておくようにするとよいです。
 
 
 
③誰でも書き込めるサイトの情報は内容をよく吟味してから得る
 ネット上の誰でも書き込める百科事典サイトや、誰でも質問・回答のやり取りができるサイトにおいては、時間の経過というものを意識することが必要かもしれません。
 
 とりわけ、誰もが書き込める百科事典系のサイトなどでは、投稿者の意見が先で事実が後回しになっているのではないかと思うような文章を見かけるようなことも時折あります。これらは偏った意見を持つ熱狂的な人々が徐々に離れ、時間とともに穏やかになっていくことが大きな理由なのだと思いますが、一先ずは鵜呑みにせずにするとして、信憑性が高くあるべきものや、時間を急ぐ調べものには向かないでしょう。ただ、好きな有名人の誕生日とか、雑学を知ったりするのには良いのかもしれません。
 
 また、〇〇フォーラムなど、アプリケーションの不具合やエラー対応の集合知として活用しているサイトでも、他に同じ質問をしているユーザーがいるかどうかを調べてから利用する方がよいです。もしいたとしたら、その人は解決できたのか、できていないなら、自分が辿っているのと同じ道なのか違う道なのか、というくらいは、よく見てから利用する方がよいです。
 
 
 
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 ①から③まで通して言えることは、何か情報を得る時に大切なことは、洞察力、正確さ、礼節です。正確さについては、特にオンラインでは、手順の正確さ、使う言葉の正確さ、勘所の良さといった調べ方の正確さの意味合いも含まれるでしょう。
 
 また、健全なプラットフォームが健全なプラットフォームとして運営されたり、多くの人の役に立つ場所であるためには、不満や怒りの声ばかりを挙げたり、自分の正当性ばかりを主張したり、極端な意見を増幅したりさせたりしないことです。そればかりをしてしまうことで、利用者は、利用者に報いようとしてくれる存在を、自らの最大の障壁にしてしまいかねないのです。
 
 見せられても、説明されても、教えてくれても、ありとあらゆることを何でもたくさんやってもらっているのに全部が全部分からないと言ったり、不満ばかり言って分かろうとしないのは、誰でも最初のうちはそうなのかもしれません。筆者もとても人様のことを言えたものではないのかもしれませんが、それでももし、もう大人なのであれば、こういったことを自分から少しずつ軌道修正していった方が、自分の人生の舵取りの主導権もそれに合わせて少しずつ増えていくのだと思います。