SNSと上手に付き合う方法


①読解力を伸ばそうと思って使う
 SNSの文章を読む時は、ある程度の範囲において、その背景に読み取るべき事柄があることを頭に浮かべておくとよいです。
 例えば、文脈、前提、条件、省略、などです。

 もちろん、必ずそうしなければならないというわけではなく、そういうことがあっての呟きや投稿、という構造であるということは理解しておいた方がよいですし、投稿文字数に制限がある場合は特に端折られた文章になるわけです。

 

②アウトプット力を伸ばそうと思って使う
 例えばSNSやテキストメッセージなど、嬉しかったことや良かったことや感謝を文章で伝えることから始めてみるとよいです。
 最初は「いいね」を押したり「ありがとう」などの短い文章から始め、それに加えて徐々に「〇〇に共感できた」とか、「〇〇が好きなので良かった」、「良いものが見られた」など、自分の言葉を表現できるようにするとよいでしょう。

 上手に感謝を伝える方法を知ったり実際にできるようになることは悪くないことですし、世の中に数多くある投稿の中で、感謝のメッセージに気分を害する人もまずいません。
 日常で、身近な人に何かをしてもらった時の感謝で最も良い表現は対面で伝えることですが、もし文章で伝えられたとしても、不快になる人はまずいないでしょう。
 感謝やお礼をしっかりはっきり伝えるのは大切なことであり、必ず身に付けるべき事であると言っても過言ではありません。

 ですから、まずはそこから始めていき、良い表現のアウトプットの練習としてみることです。
 複雑な長文や、自分の考察や、世の中に対する意見など、個性的な主張は後回しでよいのです。
 恥ずかしがる気持ちも必要ありませんから、「良いツールが世の中にあってよかった」と思って少しずつ、且つ積極的に慣れていくとよいでしょう。

 

③SNS疲れを防ぐ線引きを決めておく
(1) 好きな人、興味のある人とだけ繋がる
 それがSNS最大の利点でもあります。
 人でなくても、事、物、アカウント、何かの公式アカウントでももちろんよいです。


(2) 時間やタイミングを決める
 (1) に加え、好きなものは没頭しやすいということも注意が必要です。
 例えば、触れるのは1時間まで、返信は22時まで、電車の移動時間だけなど、自分の中でのルールを作っておくのもよいです。

 スマホ依存やSNS依存、テクノストレスなどの他、何かちょっとしたことでイライラしたり不機嫌になったり、運動不足や昼夜逆転などになってしまうと、そこから抜け出すためにはかなりの時間と労力と精神を使うことになります。


(3) 他人から何か不快なことを言われても気にしない
 知らない人からの嫌な言葉、汚い言葉を受け取る必要はありません。
 また、反対意見はほぼ必ずあるものですし、話が通じない人もいますし、対面ではないからといって過剰に強気になる人もいることを知っておくべきです。
 人はそれぞれの環境で生きてきていますから、あなたと同じように上手に振る舞っている人もいますが、SNSという新たな環境を手に入れたから少し舞い上がって踏み外している人もいるのです。

 これまでの私達が現実の世界で考えたり行動を自立させたりして人々の役に立ちながら生きているのと同じように、SNSやネットの上においても適切な振る舞いをした方が、あなたと同じように上手に扱っている人達との繋がりが増えやすくなります。

 ただ、中にはそうはいかない人もお見かけしますので、そういう人には悪意に誠意で対応することのないように気を付けた方が良いです。
 少し極端かもしれませんが、「そういう人に嫌われても構わないし、相手にする必要もない」という心構えは多少は必要です。


(4) すべてを納得しようとしない、全員を納得させようとしない
 言うまでもないでしょうが、SNSやネットの世界がすべてではありません。
 誰にでも、普段の生活の中で本来やるべき事や、やりたいことがたくさんあるはずです。
 ネットの世界は、時間軸の上では確かに最速の情報取得ができるのかもしれませんが、そこにばかり時間を割くのも受動的に生きることになるので、かえって良くない一面となります。

 その情報を発信しているのは一体誰なのか。
 その情報は客観的な事実なのか、何らかの偏りが混じってるのか。
 その言葉を自分は正確に漏らさずしっかり読み取れるのか。

 誰もが不特定多数にむけて発信してる以上、誤解は避けられないこともあるでしょう。
 また、現実世界と同じように、すべての人があなたの言葉や気持ちや行間を正確に読み取ってくれたり、信用してくれたり、納得して生きることはありません。

 ネット上だけでなく、私たちが元々そうしてきたように、人同士の直接のやり取りやつながりの場もたくさんありますし、紙媒体の読書も勉強もあるのです。
 「ネットだから○○でなければならない」などということはなく、適度に楽しんだり、疲れたらパソコンやスマホを閉じて眠りについても何の問題もないのです。