仕事ができるようになるために身につけておくこと メモ

 
①素直にやってみる行動力をつける
 素直さを身につけることの重要性は、本でも動画でも様々なところで言われているが、実際のところかなり大切である。
 なぜなら、うまくいく人は基本的には素直な人であり、うまくいく方法を教わったらすぐに自分でやってみるからだ。
 そうすれば、他よりも早く結果が出るしすぐに成長する、つまり仕事ができる人になりやすくなるのだ。
 
 「本当か?」と疑うのも構わないが、そんな暇があったらとりあえず試してみるのが早いだろう。
 素直さがない人は、なにしろ、とにかく、やらないし、やらない理由をいつまでも探すのだ。
 そして、理論武装をして自分を正当化し、自分がまったく正しいかのように振る舞うのである。
 
 それが素直ではないのだ。
 それはまさに「人間は、できない理由とやらない言い訳を見つける天才である」ということを身をもって体現していることになるのだ。
 とりあえず試してみてから判断すれば良いのに、素直さがない人は試しもしないで判断するので大きく損をする。
 
 また、素直でない人は行動が遅い。
 自分が完全に納得して、科学や学問の上で根拠があることしかやらないから、世の中にはやった方がいいことが何百もあって、できる人は100個でも200個でも試すのに、数個しかやらないのだ。
 だから経験する量そのものが少ないため、成長も遅いし行動も遅い、ということになるのだ。
 
 身も蓋もない言い方かもしれないが、いつまでも考えている暇があったら、まずはさっさと行動に移したほうがいい。
 行動力に結びつく性格こそが素直さなのである。
 
 もしも、今より2~3割早く仕事が終わるやり方を職場の先輩が教えてくれたのなら、その通りやってみればよいのだ。
 ただそれだけの話であり、やってみた結果自分に合わないとか、もっと遅くなって早くなる見込みも全く見つからないなどということになれば、その時は元に戻せばよいのだ。
 
 「人から教わるまでもなく仕事ができる」という素晴らしく能力の高い人は、今のやり方が正しいのだろうから特に素直になる必要もないだろう。
 ただ、素直でない人はとにかく自分のやり方に固執して、何も受け入れないままということが多い。
 
 上手くいっていなくて悩んでいるのなら、今の考え方や行動のパターンや仕事の手順がうまくいっていないということなので、新しいものを取り入れたり、今とは違うやり方を取り入れていかなければならない。
 その「速やかに取り入れる力」となるのが素直さ なのである。
 
 
 
②本を読む習慣をつける
 要は、「分からないことがあったら、まず自分で調べる力をつける」ということである。
 また、見出しの「本を読む」というのは、「自分で問題を解決する力をつける」と言い換えることもできる。
 
 「分からないことは人に聞く」という姿勢は、確かに良い一面がある。
 特に、会社などではいつまでも一つの同じことに掛かり切りになっている時間はないからである。
 だから、自分の上司や先輩などをはじめ、その作業が得意な人に聞いて教えてもらうというのはよくあることである。
 
 しかし、そうする前に一度は自分で調べる癖をつけた方がよい。
 本を読む以外でもネットで調べるのでも良いし、最近であればAIに聞く人もいることだろう。
 一旦自分で調べてみれば、人に聞く前に解決できることが意外と多いのだ。
 
 これをできる人とできない人がいて、しかもその割合もそこそこいて、世の中には自分で調べる力がない人がいるのだ。
 試しに検索してみれば、その検索結果の一番トップに表示されることなのかもしれないのにやらない、或いは、「自分の仕事じゃない」と思っている。
 
 「これ」という結果が見つからないとしても、同じような原因や現象で躓いている人や、何種類かの対処法が分かったりするものなのだ。
 対処法が分かったら、あとは自分に起きている現象と重ね合わせてみて、その対処法を実際に行動に移してみれば良いのだ。
 
 恐らく何でもそうなのだが、本を読んだり動画で発信している人から学ばないと、学びようがないのである。
 というより、ほとんどの対処法は本や資料やデータとしてまとめられているのだから、そこから勉強していればよいのであり、その量を重ねるほど様々な場面で失敗する確率も減っていくのだ(例外や予期せぬ出来事というものはあるが)。
 
 また、「何かを解決しようと思って本を読む」という理由以外でも、「そもそも知らないことを知る」という楽しさがあったり、とりあえず知っていれば、何か問題があった時に「知識同士を組み合わせて解決を試みる」というような、知識の応用をすることもできる。
 読書の習慣を身につけるところから始めるだけでも、問題解決をする力や、そもそも読む力というものが養われるので損はないだろう。
 
 
 
③分からないことを人に聞く勇気をつける
 分からないことを人に聞く勇気を持つこと。
 また、「分からないまま放置しない」とも言える。
 もちろん②のように、先に自分でやってみた上でそうすることが望ましい(時と場合に因るが)。
 
 何の配慮なのか過信なのか知らないが、分かっていないのに返事だけして、その後は質問も確認も一切せずに仕事を進めていってしまう人がいる。
 そして心配した通りに本来の趣旨からズレてしまい、上司やプロジェクトを進めるリーダーの希望や願望からズレたり、顧客の要望からズレてしまう。
 先にフォローしておくと、恐らく彼らは真面目であり、誠実な人達が多いように思える。
 
 さて、仕事を進める上で分からないことや疑問点があったら、早めに確認や質問するなどの対処をしておいた方がよい。
 分からないことを人に聞くのが得意でない人達は、大体がどうにもならなくなってから質問したり相談する。
 そして怒られたり、次を任されなくなったり、指導期間が長引いたりする。
 
 だから、できれば新人のうちに、若いうちに、転職組でもできれば新入りのうちに、「30分あれこれ試してみたんですけど、上手くいかないので教えてください」とか、「3パターン試してみたのですが、どうも上手くいかなくて」と、聞く練習だと思っていろいろやってみるとよい。
 また、コミュニケーションを普段から取っていれば、ある程度経験年数を積んでも「ちょっとお伺いしたいのですが」と、話しかけやすくもなる。
 もちろん、自分の実力も上げ、人間関係作りもしっかりやっていった上でだが。
 
 「分からないことを人に聞く」という力や人柄を持つことは、実は相当大切なことだし、もはやそれは一つの能力とも言えるのかもしれない。
 例えば、資料の文章が曖昧であるとか、概算の数字すら出ていないとか、担当者やキーマンが明らかになっていないとか、ちょっとしたことでも分からないことや疑問に思ったことがあれば、最初から確認しておくようにすれば懸念も解消できるかもしれないし、見えない工程を少しでも明らかにすることができる。
 あなたがいつの日か出世して、こういう箇所がそもそも最初から補えていれば、今まで積み重ねてきた「人に聞く力」は「人に分かってもらう力」に変わるし、仕事としても漏れなく抜けなく質の高いものを作れる可能性が高くなるのだ。
 
 また、仕事を進めるにあたっては、全ての工程を段取り通りに完了させなければならないため、必要とあらば最初の方まで遡って考えて、どのような狙いで、どのような目的で、どのような筋書きで進めていくのか、ということを分かった上でそれに沿ってできることが大切だ。
 だから、懸念事項や細かい質問などを洗い出し、分からないことがあれば聞くようにする必要があるのだ。
 「一生懸命頑張ったから、結果として良い仕事ができてたね」ではないのだ。
 
 仕事があまりできない人ほど、うまくいっていない状況を報告しないし、相談しないし、放置してしまう傾向が高い。
 また、相談するにしても、その聞き方とタイミングも必要である。
 最初のうちは、聞いてみた結果、文句や小言を言われることもあるかもしれないが、めげずに実力をつけていって欲しい。