①自制できるようにする
自制ができると、第一に、自分に自信を持ちやすくなります。
目的意識や意思を強く持ち、自分の周囲や現在の状況の中で優位に立っていることが多いです。
主体性を持ち自分の行動に責任を持つので他者からの承認を必要としなくなり、さらに自分も他人も大切に扱うので、今はまだ未熟な「これからの人」に対しても攻撃的な振る舞いはまずしません。
だから自制ができる人は、自信を持つし周囲からの人望も厚いので、キャリアアップのスピードも速くなります。
第二に、他人を読む力がつきます。
自分に余裕ができてくるので他人の話に耳を傾ける機会が自然と増えます。
どんな世界であっても状況は常に変化しますから、そうした情報も得やすくなります。
自分の話ばかりして満足していては、先ずこうしたことに気づくことすらできませんので、「自分が、自分が」という時代を早く終わらせて器を少しでも拡げ、他人とのやり取りは非言語のコミュニケーションも少しでも読み取るようにして、他人の心というものを理解するよう努めるとよいです。
第三に、体の反応をきちんとコントロールする力がつきます。
最初は呼吸法とか、瞑想とか、何かのエクササイズなどから入ることが多いでしょう。
自分の感情を揺るがないものにし、ちょっとしたことくらいで動じないためにも、感情について理解を深めるとよいでしょう。
呼吸法とか瞑想などに胡散臭さを感じる人もいるかもしれませんが、自制ができる人物になるための入り口をどうするかの話ですから、違う方法でももちろん構わないでしょう。
要は、精神的に強くなるために、体も心もバランスの取れた、自制心のある、温和な人間になるように行動していくことが大切なのです。
②断る勇気を持つ
自分がいつも他人を助けられるとは限りませんし、それと同じように、いつでも他人から助けてもらえるとも限りません。
また、人助けが当たり前になりすぎると、やがて感謝すらされなくなるものです。
ですから、他人の頼みやお願い事を断ることを必要以上に恐れなくて良いのです。
「今どうしても手が離せない」とか、「その日は先に約束事をしてしまった」とか、理由があれば当然ハッキリ言っても構わないでしょう。
そして、断った後は丁寧な態度で、自分を信頼してくれたお礼を相手に伝えることです。
断る勇気をつけたいなら、例えば以下のように普段から自分の中でのルールを作ったり、それらを改善させていくとよいです。
・自分のするべき範囲を決める
・自分が受け取る以上のものを他人に与えすぎない
・自分にまだ足りていないものを他人に分け与えない
・あなたの優しさにつけこむ人は追い払う
・説得術の知識を身につける(相手から身を守るため)
・断り方を身に付ける、断る練習をする(一旦考えておく、後で知らせるなど)
③作業効率を高める
何でも手早くこなせる人は、次の点を押さえていることがほとんどです。
・これからやる事の目的を分かっている
・大枠でもよいので、うまくいくための段取りや手順を決めておく
・そのために必要な物や人などの準備を整えている
こうしたポイントを押さえることで初めて、以下のようなノウハウ、或いは自分で積み上げてきたことが活かされていくのです。
・集中できる環境を作る
・無理な並行作業を避ける
・単位当たりの作業時間を短縮する
・健康的な日常の生活リズムを維持する
・整理整頓をする
何でもかんでも見つけたそばから取り掛かるのではなく、最もシンプルに終わる優先順位を考える癖がついて、さらにその通りできるようになると、仕事も早く終わって自分の心や人生に余裕ができます。
人と同じことをやる時に、同じ質や同じ結果なのに自分の方が速く終わらせられるというだけで、信じられないほど自信がつくことでしょう。
④人を惹きつける力を持つ
人を惹きつける人は、第一にユーモアのセンスがあります。
真面目になりすぎたり必死になりすぎたりせずに、普段からユーモアに溢れると思う人や話のネタなどを観察するようにし、既に自分の理想の状態にある人を真似たり参考にしてみることです。
「世の中に絶対はない」とはよく聞く話ですが、こと人付き合いにおいては、一緒にいて楽しい人といる方がいいに決まっているのです。
第二に、誠実さには誠実さをもって応えることです。
相手と話をする時は、リラックスして相手の目を見ながら笑顔で話し、話を聞く時は、よく聞き、共感する。聞き手に徹することです。
①の自制ができるようになるにつれて、聞き手に回りやすくもなるでしょう。
第三に、非礼、無礼、悪意に対しては、それらを認めないことを示すことです。
その時は決して「感情を押し殺して我慢しよう」などとしないことです。
「ふざけるな」、「許せない」と思ったらその旨を言い渡したり、相手のくだらない発言には「もういいよ、その話。」と会話を途中で打ち切ったり、突然違う話題に切り替えたりしてもよいのです。
「よいのです」というか、それを当たり前にできるようにしておくことです。
前項にも少し関連しますが、悪意に対して誠実さを持って接してはなりません。
そんなことをするのは時間とエネルギーの無駄ですし、まともな自分を自分で放棄しているのと同じと言っても過言ではありません。
また、あなたを下げてくる相手の言うままに流されていたら、人を惹きつける力なんて永遠に身に付くことはないのです。