1. 心配性の原因と改善法
・原因
これまで取得してきた情報に因る。
・スプラリミナル知覚
頭に入った情報は、行動に何らかの影響を与える。
また、その人の中に入った情報によって性格も変わってくる。
これから旅行に行くのに空き巣被害のニュースばかりが続くと心配になる。
最近老後の心配特集のテレビ番組ばかりが続き、なんだか自分の老後も心配になる。
など。
・改善法
①ネガティブな情報の取得を減らす
②自分に必要な分の情報を入れる
例:
・テレビ
何もしないでただ口を開けてテレビを見ている時間を今すぐ改善すること。
・雑誌
芸能人のゴシップ話の雑誌ばかりを読まないこと。
・ネット
くだらないことで誹謗中傷をする、される、それを見ている時間をなくすこと。
・悪口
自分の貴重な時間と脳の力を、他人を悪く言うことに使わない。
これらの情報は、誰かが仕事や自己表現のために出している情報である。
あなたのためだけに都合よく用意された情報ではないということだ。
また、情報を出す側の視点に基づいて加工されるので、偏っている可能性も高いと言える。
まったく見るなとは言わないが、ほどほどにしたり、そこに費やす時間の割合を変えるとよい。
先の①②を実現するために、次の点を気にして行動するとよいだろう。
・一次情報に近い情報を取得することを心掛けること。
自分でやってみたり、どこかに行ってみるという体験を大切にすること。
いつもの新聞、いつもの雑誌、いつものネット記事だけでなく、
たまには省庁、自治体、企業のプレスリリースなどを見てみるのもよい。
・暗い情報はできるだけ見ない、聞かないこと。
難しいが、まずは割合を減らす。
自分から明るく生きようと思って生きたり、明るい人と付き合っていると、
明るいニュースや話題、他人の良い面にも気づきやすい。
・何も生み出さない時間を生きさせられてしまっている生活を改善すること。
本来、心配事というのは誰にでも少しくらいはあるものである。
自発性がないから他人の時間や価値観に振り回されるのだ。
その他、意外なところで、科学や産業技術系の雑誌や論文は、
暗い明るいにかかわらず、未来が開ける前向きな内容であることが多い上に、
発見されたり発明されたという事実に基づいているため、
気持ちの問題とは関係なく、冷静な視点で物事を知ることができる。
以上、基本的には情報は自分主体で取得し、明るく生きることである。
さらに大体のことは、実際にやってみたり失敗を乗り越えたりしていきながら、
経験値や対策ができていくほど心配事は小さくなっていくものである。
2. 心配性の利点
ここでは、心配性 = 神経症的傾向、メンタルが強くない、とする。
心配性の人の心理学研究において、
①心配性の人が自分の健康について、良い状態と判断していない人は、
死亡率が低く、病気も早期発見につながった。
②心配性の人が準備を念入りにする、やることをリストアップする、という事こなしていくと、
ポジティブでやる気がある人よりも、仕事面でも健康面でもパフォーマンスが上がった。
③その後「不安型」、「心配型」の2パターンに分けて追跡調査をした結果、
心配型の方が死亡率が低く、寿命も長かったことが分かった。
④心配型の人は自分のことを低めに見積もるため、不安に苛まれて停止してしまうよりも、
前もって準備をしたり、やることをリストアップしたり、落とし穴がないか気づくようにするなど、
行動に結びつけてあげることができれば、最終的には得をすることが分かった。