論理的誤謬、詭弁への対処法 メモ

 
自分の頭の中が気付かぬうちに他人に歪められてはならない。
 
●前提
・論理的誤謬
論証の過程に論理的または形式的な明らかな間違いや欠陥があり、
その論証が全体として妥当でないこと。
 
・詭弁
意図した論述上の誤謬。
論証においては誤謬には形式的なものと非形式的なものがある。
 
 
●種類
①滑り坂論法
起こりそうにないところまで飛躍し、論理的にありえない結果になること。
 
 
②誰かを攻撃する
専門知識、外見、価値観、私生活、立場を指摘するなど。
あなたに自己弁護をさせ、意見を言うことから注意をそらす方法。
 
 ・何の権利があるのか?
 ・誰がそうしてあげたと思ってますか?
 
 
③哀れみに訴える
他人の思いやりを利用する究極の感情操作である。
 
 
④固執する
伝統や目新しさなど、人は何かが定着すると、疑うことをしなくなりやすい。
確固たる根拠がない限り騙されないようにし、いつでもより良い方法を探すこと。
 
 
⑤循環論法
相手が、「彼らのやっていることは正しいと、自分自身が信じているから正しい」という論理。
 
 
⑥ラベリング
十把一絡げにレッテルを貼ること。
また、人生は数学であるかのように、AはB、CはB、だからCはAであると決めつける。
 
 ・怠け者は仕事に遅刻する。
 だから今日遅刻したあなたは怠け者である。など。
 
たったひとつの意見や事実で全ての物事はカテゴライズできないし、説明もできない。
 
 
⑦バンドワゴン効果
「人気があったり一般的に好まれているから、それが良いことである」というもの。
必ずしもそうとは限らない。
自分は自分であるということを忘れないこと。
他人がどう思い、何を言うかなんて気にしないこと。
 
 
⑧一般化、ステレオタイプ化
すべて、いつも、どれも、みんな、でひとくくりにする。
 
 ・男っていつもそう。
 ・あいつらはみんな同じ考えだ。
 
 
⑨論点のすり替え(燻製ニシンの虚偽 / レッド・へリング)
もともとの議論から注意を反らせること。
反対意見を言うのを避けて、突然話題を変えること。
 
別に、人それぞれ好みが違うのだから、反対したって良いし、
賛成も反対もあるものとして進めていくのが議論でもある。
 
 
⑩同調圧力、社会的調和
仲間からの圧力など、承認・指示の欲求を突いた攻撃。
真に受けず、ありのままの自分でいること。
 
 ・みんなに笑われたいなら○○すれば良い。
 ・周りは残業してるのに、自分だけ帰っちゃうの?
 
 
⑪ 繰り返し
何度も聞くと重要性を感じ、大したことでもないのにもっともらしく聞こえ、
何度も聞いたという理由だけで信じてしまいがちになること。
確固たる根拠がないのであれば、たとえ何度も繰り返されても、それは実現しない。
だから、繰り返される主張には大した裏付けがない証拠だと知ること。
 
 
⑫藁人形論法(ストローマン論法)
議論の中で相手本人と違う架空の相手(藁人形)を作って自己弁護をし、
その架空の相手に向かって攻撃すること。
 
 (1)あなたの議論に応じない
 (2)あなたの論理を借りて歪める
 (3)その論理をもとに自分の主張を言い返してくる
 
・「職場ではもっと注意を払うべき」という意見をすり替えられる例
→私のことは役立たずで何もできてないって言ってるんですか?
 
 
⑬誤った二分法
ある物事について、どちらの側からでも説明できる嘘のジレンマを作り上げ、
賛成せざるを得ない状況にする。
 
 ・この書類にサインをするか、他の人に組織を牛耳らせるか、どちらにしますか
 
 
⑭自殺の狙撃兵の誤謬
自分の主張をサポートするデータのみを選んで見せて、あなたの同意を得ようとすること。
 
 ・弟子が100人いる先生についての話
  あの先生の受け持った生徒の15人が表彰されて素晴らしいよね。
  →その業界の様子や対象となることの規模感や難易度も不明だし、
   残りの85人がどうだったのかも謎のままである。