根性論や精神論で頑張りすぎて挫折するよりボチボチやって継続する

 
 いつも頑張りすぎてしまい、休んだり、リラックスしたり、のんびりすることが苦手な人は、時には「やれる事ををやれる範囲でやっていく」という所に立ち返ることが大切である。
 
 昨今では、特に頑張らなくてもいいところで頑張りすぎたり、平気で徹夜したり睡眠時間を削ったりしてまで仕事や勉強で追い込んだり、必要以上に実力を発揮し過ぎるような方が、なんと多いことだろうと感じる機会も増えたように思う。
 
 よく「人生の折り返し地点」などという言葉が使われるが、そのように考えるのならば、「人生はマラソンのようなもの」とも言えるだろう。
 必要なところで本腰を入れて走ったり、前の集団を使って風を避けたり、ということを使い分けもせず、後先を考えずに最初の方やどうでもいい部分で全力疾走していたら、バテてしまうのは当然なのだ。
 それなのに「頑張ればなんとかなる」、「頑張らなければうまくいかない」など、そんなことばかり考えているから、本当にうまくいかなかったり体を壊したりしてしまうのだ。
 
 根性論や精神論といったものが必要な時や大切に感じる時も確かにあるが、それ以外にも、「やれる事をやれる範囲でやっていく」という、いわゆる「マイペース」の考え方が必要なのだ。
 
 ただ、ここで言うマイペースとは、自分のことや興味ばかりを優先して他人に合わせることができない、という困った人や状況を言う意味ではない。
 「目的や目標や叶えたいことを実現するために自立して計画実行し、何年も地道にコツコツと継続できる人が、最終的に色々なことを達成したり実現することができる」という意味である。
 そのためにも、「無理に頑張りすぎずに、やれる事をやれる範囲でやっていく」という考え方が大切なのだ。
 
 
 
 その一方で、やれる実力やその能力があるのにやらない、ということは考えものである。
 また、人の話をよく聞かずに自分の中だけで妄想を膨らまし、勝手にハードルを上げて怖じ気づいたり面倒くさがったりするのも良くない。
 さらに、様々な能力や、前向きさや、これまでどこかで培ってきた実力や実績があるのにも関わらず、最初から諦めてしまい、試しにチャレンジしてみようとすらしないというのでは、「やればできたのに、やっていないせいで、できていない。」というだけの話である。
 
 「やれる事をやれる範囲でやっていく」のが大事なのであり、自分でできる範囲の限界を少し超えてみようと小さく挑戦してみることも、成長や成功をすることに繋がっていくのだ。
 
 いたって単純なことで、もし自分ができる力が100だとして、普段が100でやっているのであれば、少し調子がいい時には101~110くらいのところに挑戦してみればよい、というだけの話なのである。
 これがいつも10とか20しかやらないというのなら「もうちょっと頑張れよ」という話だし、いつどんな時でも130でも150でも200でもやり続けます、頑張ります、というのなら「やりすぎ」なのだ。
 
 このさじ加減を上手にしていくということが、「自分を成長させることができる人」や、「物事を達成させることができる人」になっていくということなのである。
 
 
 
 物事は何事でもがむしゃらにやればいいというだけの話ではない。
 
 目標を高く設定しすぎたり短期間のうちに頑張りすぎて、体を壊したりすぐに諦めたりするのではなく、「やれる事をやれる範囲でやっていく」ことが大切なのだ。
 
 そのさじ加減次第で、いつでも自分の能力を最大限に発揮できるようになったり、長期間でも地道に継続して良い習慣や成果を実らせることができるようになる、ということに繋がっていくのである。