未来の自分の信じ方 メモ

 
 「不安だ、心配だ」と将来のことをネガティブに考える人は多いが、先々の分からないことなどは、やはり分からないものである。
 それにしても、なぜ多くの人は「何かやりたいけど、失敗したらどうしよう」とか、「断られたらどうしよう」とか、「立ち直れなくなったらどうしよう」などと、失敗することを前提に考えているのだろうか。
 「上手くいき過ぎたらどうしよう」とか、「大舞台で成功できたら最高じゃないか」とか、「好きな人のことをもっと好きになるきっかけを見つけてしまったらどのぐらい嬉しいのだろうか」とか、かなり前向きなことを考えられる可能性もあるのに。
 
 「一生懸命頑張っても、どうせうまくいく可能性0%」みたいなことを、失敗する前提で堂々と考えて、勝手に妄想の世界に入り浸っているのは、おかしい。
 それでは何事も上手くいくはずはないし、そもそも上手くいく方法など思いつくはずもないのだ。
 「どうせ失敗するから」と思っているからやる気も出てこないし、脳も働かないから工夫をしたりアイデアを出したりすることもなくなり、その結果、頭も体も心も本気を出すことに反応しなくなるのだ。
 
 人間の脳は、今の自分にできることよりも少し難しいことをする時に力を発揮するそうだ。
 であれば、最初から未来の自分を信じないで諦めてしまうことは、良くないことだ。
 
 時には誰かに、馬鹿にされたり、悪口を言われたり、呆れられたり、否定されたりすることはあるだろう。
 しかし、最終的に未来の自分など誰も信じてくれなくなってしまったとしても、自分自身は自分のことを信じることができるはずである。
 
 それなのに、なぜ最初から自分で自分を否定するのだろうか。
 せめて自分くらいは未来の自分を信じても良いのではないだろうか。
 
 
 
 誰でも、振り返ってみれば、例えば神社に参拝して願掛けしていたのではないだろうか。
 子供の頃、七夕の短冊に願い事を書いたのではないだろうか。
 何か緊張した時に、手のひらに人という字を3回書いて飲み込んだりしていたのではないだろうか。
 
 こういうことを思い出してみて、「ちょっとくらい自分を信じてやってみよう」と思えてくればラッキーなことだろう。
 
 また、科学においても、未来の自分を信じると実現しやすいという研究もその結果もたくさんでているはずだ。
 さらに、心理学などではこうしたことを基に、プラシーボ効果やピグマリオン効果という考え方ができてきたはずだ。
 世の中である程度裏付けされていることなら、自分にだけはまったく適用されないということもない。
 
 こういうところから「自分も何とかできるんじゃないか」とか、「これならできそうだな」と思えてくれば、これもラッキーなことだろう。
 
 ところが、いざ未来の自分を信じるということになると、オジギソウも驚くくらいキレイに二つ折りになって床にへたり込み、「上手くいかないんじゃないか」、「どうしよう、どうしよう」となっている。
 そして、まだ起こってもいないことに対して有らん限りに不安を増幅し、最高峰の画質の映画以上の立体感と臨場感をもって、脳内で妄想を何度も何度も無料上映している。
 
 それは、おかしいことなのだ。
 おかしいことははっきりと「おかしい」と思って、切り替えなければならないのだ。
 それなのに、なぜオジギソウなのだ。
 
 
 
 自分であれ他人であれ、未来を信じるかどうかで結果も変わってくるものである。
 「絶対無理」、「絶対できない」という人は、本気を出さないし、出せない。
 そうやって未来を信じない人が行き着く先は、無気力・無関心・無感動なのだろう。
 
 自分の未来を良いものにしたいのであれば、その未来について詳細に描き、その未来とそこに向かう自分を信じて進めるかどうかにかかっている。
 
 もし今は先が見えないのだとしたら、今自分が努力しておくべきだと思うことをやっておいたほうがよい。
 それから、少しくらいは今の自分のことを自分で認めることと、自分の機嫌くらい自分でとれるようにしておくこともやっておいた方がよい。
 
 仕事でも趣味でも、最初から諦めていたら、その人は上手くいくことはないし、継続することすらできないだろう。
 しかし、「いや、自分は絶対にできるんだ」と自分を信じてやれるような人には、結果が伴ってくるものなのである。
 
 
 
 世の中、身近な人であれそうでない人であれ、周りの人というのは勝手なもので、「ダメだ」とか、「違う」とか、「分かってない」とか、自分に対して何かにつけて言ってくるものだ。
 しかし、これらに流されて「やっぱり自分はダメだ」と思った瞬間に、実際にダメになっていくのだ。
 
 別に誰でも知っていることだし、こんなことをわざわざ書かなくてもよいのかもしれないが、「分かっているつもりで実は分かっていなかった」ということは誰にでもあると思うので、次の二点について敢えて書き残しておきたい。
 
 ・「あなたの大切な人生において、すべてを他人の言う通りにしなくてよい。」
 ・「あなたの大切な人生において、何でもかんでも他人にお伺いを立てなくてよい。」
 
 他人のうち99%は、「あなたのためを思って」と前置きしてとりあえず言っているだけの人である。
 また、とりあえず言っているだけの事柄でもある上、責任は誰も取ってくれない。
 残りの1%は、本当に大切にすべき人である。
 また、本当に大切にすべき事を言ってくれることもあり、その「人」も「事柄」もどちらも、あなた自身で見つけなければならない。
 
 これからは、「周りはダメだと言ってるみたいだけど、自分はいける」と思っているくらいでちょうどよい。
 あなたの未来も人生もあなたのものなのだから、いつでも自分を信じていることの方が大事であり、周りの意見は関係ないのだ。
 
 そうやって自分を信じていき、自分の未来を実現したり達成することに対して、正しい努力とそれに見合った時間を積み重ねていくことで必ず結果に繋がっていくものだし、少しずつ自分自身も成長していくのである。
 
 
 
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●補足
プラシーボ効果:
ある薬などを「これは効くはずだ」と思って服用すると効果が出るというもの
(反: ノセボ効果・・・「これは副作用が出るに違いない」と思って飲むと副作用が出てしまうというもの)
 
ピグマリオン効果:
「君ならできる」と子供の成長を信じたり期待を持って教えると、成長するというもの
(反: ゴーレム効果・・・「この子はダメだ」と思ったり期待しないで教えると、その通りになるというもの)
 ※同じ内容を同じ時間教えても結果が変わってくる