①ネガティブ思考の割合が高まっていないか
一日の中には楽しいことも苦しいこともあるものだ。
仕事でミスして怒られても、他のどこかで楽しいことや心が癒されることがあったはずである。
「一日の終わりに楽しいことを思い出すか、それとも苦しいことを思い出すか」という違いは重要なのだ。
こうした着眼点は、「自分が今どんなことに注目しているか」という傾向を示している。
もし、失敗したことを何日も引きずっているようなら、今はネガティブな心理的傾向が高い状態と言えるだろう。
ネガティブな面にばかり注目するようになると、上手くいっていても「できていない」、「自分はダメだ」と思ってしまい、上手くいっている点に気づかなくなって、肯定感も下がってメンタルも弱くなっていってしまうのだ。
これらの対策としては、今日あった良かったことを箇条書きで良いので3点、一日の最後に日記として書いてみることだ。
②自信を持てなくなっていないか
メンタルの弱い人に自信満々な人はいない。
今現在、新しいことに挑戦したくなくなっていたり、人から何かを勧められても気乗りがせずに断っていることは増えていないだろうか。
行動する回数が減ったり、新しいことに挑戦する回数が減っていくと、成功体験どころか経験値すら積み上がらないのだ。
野球で言えば、まず打席に入らなければホームランもヒットも三振もないのに、打席に入ることすら躊躇してしまうようなものだ。
自信を持てなくなったり失敗を恐れるようになってしまうと、行動すること自体が減り、成功体験や経験値を得る機会が減ってしまうので、いつまでたっても自信がないままなのだ。
この状態を変える対策としては、どんな小さなことでもいいのでやれそうなことを、とりあえず行動に移してみることである。
③他人の評価を気にし出していないか
自分の意志が弱まってきているから他人の評価が気になっているのである。
つまり、他人の意見に左右されてしまうようになる。
自分の意思を貫けないということは、メンタル的に弱まって来ている兆候でもあるだろうから、まずは「自分の意見としてはどうなのか」ということを意識してみるとよい。
対策としては、頭の中で思ったことや自分の意見を言葉にしたり、文章に起こしてまとめる、という練習をしてみるとよいだろう。
コピー用紙の裏紙でもノートでも何でも良いから書き出してみれば、アウトプット力も高まる。
また、日記をつけることで自分と向き合おうとしてみれば、①の対策にも繋がってくる。
実際にやってみれば「自分がどういう人間なのか」が分かったり、「実は自分はこんな考えや意見を持っていた」ということが分かったりして、ひいては自分の意見を持ったり言ったりすることに繋がっていく。
そうすると、今よりも評価が気にならなくなっていき、自分らしく自分の意見を言ったり振る舞ったりすることもできるようになっていき、自分の進みたい方向に進めるようになっていくのである。
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既にお気付きかもしれないが、上記はメンタルが弱い人の特徴とも言えるのかもしれない。
普段のコミュニケーションの中には、相手に対して「もしかしたらこの人はちょっとメンタルが弱いのかな」とか、「今は周期的に落ち込んでいる時期なのかな」と感じる時もあるだろう。
たとえ今は自分が辛くもなんともない状態でも、そういう時にこそ「自分も落ち着いて冷静になり、トゲのある表現にならないようにしよう」とか、「あからさまにならないよう、自然な感じで気遣ってみよう」と、思い遣りのある振る舞いを身に付ける機会に繋げていくことができるというものである。