睡眠不足状態の時に現れる兆候や症状 メモ

 
 筆者の活動している範囲の音楽指導の中では、大会やコンテストなどの応援に行くことがある。
 夏頃から始まる都道府県大会から、ちょうど今くらいの11月頃に地方大会へと場を移し、全国大会への切符をかけて大会に臨む時期となることが多い。
 しかし、応援に行ったら行ったで、寝不足になっている人が多い。
 
 忙しいのも、やるべきことを根を詰めて頑張ってきたのも分かるが、大会前はとにかく睡眠不足にはならないで欲しい。
 大会に限らず、試験でも、人生で大事なイベントでも何でも、当日とその前日と前々日くらいは、当日に合わせた起床時間で活動できるよう睡眠を整えておきたいものである。
 ボーっとした頭では、獲るべきものを獲り損ねてしまいかねないのだ。
 
 一昔前は、大事な日の前日は徹夜してでも詰め込むというのがよくある光景だったが、嬉しいことに昨今では、計画的に物事を行いつつ睡眠時間を確保して高いパフォーマンスを発揮できた方が賢い、と言われることが主流になってくれつつある。
 ちなみに、寝不足や睡眠不足とは、ここでは6時間以下の睡眠不足状態を続けた場合を言っており、その時に出てくる良くない兆候や症状について、それを防いだり回避するための備忘メモとしてまとめている。
 逆の目線で見れば、自分は睡眠不足ではないかと感じていた場合、睡眠を改善することでこうした体調不良を改善できる可能性がある、ということである。
 
 
 
①倦怠感
 体がだるい、疲れが取れない、慢性的な疲労があって気分が晴れない、などということである。
 睡眠がきちんと取れていないということは、体の疲れが取れていないことということにも繋がっていく。
 
 
 
②頭痛
 睡眠不足に伴い脳が疲労する、また、筋肉の回復も悪くなってくる。
 偏頭痛のような脳内の痛みも頭痛の範囲であるが、他にも首周りの筋肉などの凝りによる頭痛も起こりやすくなってくる要因がある。
 筋肉にかかった負荷を睡眠で回復し切れていないから疲労が蓄積し、他の症状も出ることになるのだ。
 
 
 
③感情が不安定
 睡眠不足だとイライラや怒りっぽさが出やすくなる。
 また、セロトニンも十分に作れないので誕生をコントロールする物質も不足し、イライラしたりキレやすくなったりする。
 
 
 
④注意力や集中力の低下
 睡眠不足により脳が疲れてくると注意力や集中力が下がる。
 また、6時間睡眠の状態を2週間続けると、2日間徹夜したのと同じような状態のパフォーマンスまで落ち込んでしまう。
 つまり、その時と同じくらい注意力や集中力が下がった状態になる。
 
 仕事でうっかりミスなどが増えてきて、周りから怒られたり注意されるようになると、仕事も全く楽しくなってしまうだろう。
 こういうことが一時的にあっても、失敗が多いのは能力が低いからではなく、睡眠不足が理由となっている可能性もあるのだ。
 もし、仕事が楽しくないのが単に睡眠不足が理由なのだとしたら、せっかく頑張って入社して働いていたのに人生を棒に振るようなバカバカしいことをしていることになる。
 
 
 
➄血圧の上昇
 眠っている間は副交換神経が優位、起きている間は交感神経が優位というのが通常だが、睡眠不足だと交感神経が暴走しやすくなり、自律神経が休まらなくなりやすい。
 だから、一日の中で交感神経が優位な時間の割合が増えてしまい、血圧も上がりやすくなる。
 
 また、高血圧の人で睡眠不足の人は、単に睡眠不足のせいで高血圧になっている可能性も考えられる。
 さらに、血圧が高い状態を放置していると動脈硬化が進んでさらに血圧が上がり、悪循環となっていく。
 
 
 
⑥吐き気
 ➄同様に、交感神経と副交感神経のバランスが睡眠不足によって崩れ、交感神経が優位になって自律神経が乱れてくると、自律神経失調症のような症状も出やすくなる。
 その兆候ともなる症状の一つが吐き気である。
 何も食べていないのに吐き気が出たり、ちょっとしたことで吐き気が出やすくなっているのなら、睡眠時間を見直してみるとよい。
 
 
 
⑦めまい
 めまいは三半規管の不調によって起こるが、睡眠不足だと三半規管に限らず臓器にあらゆる不調が出てくる。
 なんとなく体調が良くないとか、元気がないとか、ダルいとかいう場合は、まずはきちんと睡眠時間を確保するところから入っていくとよい。