よく、ため息をつくとすかさず、「ため息をつくたびに幸せが一つ逃げるよ」などと脅かす人がいたりします。
しかし、ため息をつくと、息を吐くことで自律神経が副交感神経優位に切り替わるという効果もあるので、良いイメージで受け取ることもできます。
一般的には、日中の活動時や緊張している時などには交感神経が優位に働いている状態が多く、家でリラックスしてのんびりしている時や夜の就寝前頃などの休息時には副交感神経が優位な状態に切り替わると言われます。
ですから、もし緊張している時や不安に感じている時には、副交感神経が優位になるように切り替えてあげると楽になることができるでしょう。
では呼吸とはどのような関係があるかというと、息を吸う時に交感神経が優位になり、息を吐くときに服交換神経が優位に切り替わると言われています。
それはため息でも効果がありますが、息を吸う時の時間よりも2倍から3倍の時間をかけてゆっくり息を吐く方が切り替わりやすいので、深呼吸をして吐く息を長くする方がより効果はあるでしょう。
また、ため息をつくことが「悪いもの」だと思ってため息をつくと、ネガティブな効果を自分の中で作り出し、自分自身でそれを増強することになってしまいます。
さらに、単純に生理的に体内の空気の入れ替えを行っているということだって考えられますから、一概に「ため息をすることは悪いこと」ということもないので、ついたからといって自分を責める必要はないでしょう。
いずれにしても、これまではネガティブなイメージのあったため息でも、ため息をつまことでプラスの効果が見込めるのであれば、「ポジティブな面もきちんと受け止める」という考え方をもって、変に抵抗することなく取り入れていきたいものです。