①フィードバックとは
結果を原因側に戻すことで原因側を調節すること。
物事へ向き合ったことに対する反応や結果をみて、改良・調整を加えること。
ある行動によって起こった結果が行動をした人に分かりやすく示され、そしてそのことによって次の行動がより良く変わることが大切です。
また、人は、行動をした後にどんな形であれ何らかの変化を感じることができれば、確実に「よし、もっとやってやろう」と思い立つことができるようになっていくものです。
②フィードバックの手順
(1) 良かった点を3つ挙げる
(2) 悪かった点を3つ挙げる
(3) 次はどう動くか、具体的な行動(ToDo)を3つ挙げる
例
・同じようなことがあった場合にとる対処を3つ挙げる
・再発を防ぐための対策を3つ挙げる
・そもそもそのことを心配しなくなる方法はないかを3つ挙げる
こうしたことを地道に行うことで、効率化、負荷軽減、段取りの向上、リスク管理、事前対処力、基本的な実力の向上に繋げていくことにもつながります。
③フィードバックをただの「反省」としないこと
ただの「反省」だと、悪い部分のみに注目して感情的になって、何も得られず、振り返ることもせずに終わってしまうこともあることでしょう。
しかし、自分であっても他人であっても、人を伸ばすには相手を勇気づけることも必要ですから、褒めるにしても叱るにしても感情が入りやすくなるのはよく分かることです。
その点フィードバックは、感情は一旦横に置いておき、淡々と物事を切り分けることができるので、褒めても叱っても響かない人への対処法としても向いています。
その上、自分自身も冷静に自分を見つめ直すことにもなるので、フィードバックをできるようになった分だけ感情に任せて怒ったりすることがなくなっていきます。
そして、特に相手が子供であれば、
・ヒントを出しながら一緒に考えて気付かせる
・「どうしたらよいか」を本人に聞いてアウトプットさせる
・文章に書き留めたりしながら言語化能力を伸ばす
といったことにも上手に繋げることができるでしょう。
また、フィードバックはミスに対する考え方にも有効です。
ミスやパニックに陥りやすい人や実際にミスしてしまった人を非難するのは、まあそれをするのは簡単でしょうが「人としてどうか」と思えるものです。
それよりは、その人個人についてだけを責めるのでなく、段取りや環境も含めて本人と周囲が一体となって解決に向かっていくようにする方が望ましいでしょう。
・自分がミスをしないにはどうするか
・その人がミスをしないためには一体何が出来るのか
・万が一ミスが発生した時にはどのような対応ができるか
ということを研究したり話し合ったりすることで、段取り、対策、第一次対処などのやり方も見出せるでしょうから、そちらの方がよほど重要です。
フィードバックを通して、相手を勇気づけたり、前向きになってもらったり、手順や環境が整っていくことの方が(自分自身のことももちろんそうですが)、結局は自分も相手もその周辺も、より速くより良くなっていくものなのです。