運動の効果についてのメモ

 
知的障害・ADHDでも運動すれば多動が治る(改善が見られる)という研究結果が出ている。
年をとっても脳は進化し続ける。
 
1. 運動すると頭がよくなる(有酸素運動について)
有酸素運動をすることでBDNF(脳由来神経栄養因子)が出る。
脳の神経を維持するこの物質が活性化し、神経細胞の新生が進むため。
海馬において神経細胞が毎日作られるが、BDNFが出ることによってその数も増加する。
 
また、脳の萎縮の対処法として有酸素運動が挙げられる。
改善報告もあり、最低週2時間程度(1回30分以上)で、
軽度認知機能障害(物忘れ)程度ならば改善することが分かっている。
 
 
2. 運動によるセロトニンの活性化
運動することで、日常生活しているよりも脳に重力がかかり(1Gかかると言われている)、
その振動で揺さぶられることでセロトニンが活性化し、脳脊髄液が循環し、健康に良いとされる。
 
 
3. 運動療法が効く疾患
うつ病・認知症・不安障害・パニック障害などでは、
運動は薬物療法と並ぶかまたは先立つ初期の治療としての役割が与えられている。
また、ADHD・双極性障害・統合失調症では、治療の補助として運動が位置づけられている。
 
 
4. 運動の負荷について
激しい運動を急激に行うと、脳の血流が下がるので、脳に良くない。
筋肉や疲労している他の部分に、血液を回せなくなるからである。
だから週3~4回などと言われている。
 
激しい運動を長時間やると活性酸素がたくさん出るので老化を早めることにになる。
また、25歳ぐらいを境に体の処理能力が下がってくるので、
「30歳を過ぎると疲れが抜けなくなると感じる」のはそのせいだとも言われている。
 
 
5. 運動は毎日やるべきか
朝15~30分の散歩なら、セロトニンを出し体内時計をリセットするのに良いので、毎日やると良い。
汗が流れる程度の有酸素運動なら、週2~3時間程度で運動療法程度の効果が出る。
 
体力のある普通の人であれば、1時間程度の運動を週2回ぐらいから始めて、
3回4回と増やしていけば十分な効果があり、メンタル的に弱くなることの予防につながると言える。
できることをできる範囲で少しずつ始め、強度や時間を増やしていくのが良い。