例えば、資格試験を受けるとすると、次のようなイメージで段取りをするとよいだろう。
✕一通り教科書を勉強して、ある程度力がついたら過去問をやる
○一番最初に過去問から始める
→最低限、次について把握する
・どのような問題が出るか
・どのような出題形式か
・どの程度の深い知識が必要か
正面から解こうとすれば、まだ何も勉強する前の段階なので全然解けないだろうが、それよりも「どのような傾向なのかを理解すること」が過去問の使い方である。
そして、過去問を集められるだけ、例えば10年分など集め、過去問で出題されているところを元に場所にマーカーで線を引いていく。
そうすると、どの章からどのように出題されているかが分かるし、同じ問題が出ている場合は正の字を書いてカウントしていけば出題頻度も分かる。
ついでに、ダメ元で解答したとしても、答えと解説もザっと見ておくとよいだろう。
最低でも3年分やれば、三割から半分くらいは、そこそこ回答はできるようになるはずだ。
ただし、今年や去年に試験の方式が改変されていないことが条件となる。
流れとしては、過去問を使って本番でどのようになるかを想定して当たりをつけ、出題傾向や配点や重要な章などの確認をして、時間をかけるところを把握する。
その上で、教科書を進めながら、マーカーや正の字の多いところから重点的に暗記していくということが大切である。
試験によっては、例えば計算が必要だったり論述が必要だったりするなら当てはまらない所もあるかもしれないが、基本的には過去問が先で教科書が後となる。
だから、ザっと見るくらいなら問題ないだろうが、「はじめに教科書を覚えてから、腕試しに過去問や本番想定問題集を解こう」というのは時間の無駄である。
なぜなら、重要なところとそうでないところに対して、同じ割合で時間を割くことになるからだ。
資格試験などで過去問を揃えることができる試験の場合は、過去問の分析をして傾向を把握してから全体の勉強へと進んでいった方が、得点効率にも時間の節約にもプラスに働く可能性が上がるだろう。
筆者も久しぶりに資格試験を受けることになったので、その備忘メモである。