睡眠時間を長時間取らないと、生産性が下がったり眠気が晴れないという人がいるそうだ。
アメリカの睡眠学会では、その定義は10時間以上の睡眠時間を必要とする人ということだ。
筆者も相当疲れている日、または仕事の区切りが終わった後など(常態化ではない)には、「今日はたくさん寝るぞ」と、いつもは7~8時間の睡眠時間のところを10時間以上寝てしまったりすることもある。
さて、ここ最近の自分の睡眠時間の様子を振り返ってみて、「今までは特に考えたこともなかったけど、自分はロングスリーパーなのだろうか」と考えた時、実はそうでなく、体の方が長時間の睡眠を欲していたという場合がある。
そうした場合は、とりあえずは「自分は一般的な8時間睡眠の人だ」と仮定しておき、次の二点のように、時間以外の他の面を探ってみるのがよいだろう。
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●眠りの質が悪い
眠りが浅いため7~8時間では足りず、それ以上寝てしまっている可能性がある。
この場合は、睡眠がきちんと深まるように生活習慣を整える必要がある。
本来は7~8時間で十分なはずなのに中身がイマイチなため、時間でカバーしようとする反応が出ていると考えられる。
●医師の治療や処方などの影響に因る過眠
メンタル疾患などをはじめとした治療において、最初のうちは眠れないが、治療が進んでいくうちに脳や体が睡眠を欲して、通常よりも多く睡眠時間を取ることがあるそうだ。
この場合は数ヶ月程度で正常な7~8時間の睡眠時間の範囲に戻っていくと言われる。
メンタル疾患や他の何らかの疾病の治療のプロセスや睡眠薬の処方などがある場合は、過眠が起こる可能性も考えられるだろう。
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まずはこの二点を探ってみて判断した上で、ロングスリーパーかどうかを判断してみるとよい。
メンタル疾患かどうかは自分自身である程度分かるだろうが、睡眠の質が良いかどうかとなると、判断はなかなか難しい。
ではどのように対処ができるか。
※筆者は恐らく真のロングスリーパーではないため、本稿は自身の睡眠の質や睡眠への導入環境などを疑ってみた時の備忘メモであるため、本当に必要な方は然るべき専門家や情報源を参考にしていただきたい。
①睡眠アプリを使ってみる
スマホの無料アプリなどを一週間くらい使ってみると、自分が寝ている時の状態を見ることができる。
筆者は使ったことがないが、アップルウォッチのような装着型のデバイスでもできるものがあるそうだ。
深い睡眠が3~4回あるなら正常な範囲と言えるが、浅い状態で長時間遷移しているならば体の疲れを取るような睡眠が十分に取れていない可能性があり、そのせいで睡眠時間が長くなっていると考えられるだろう。
②睡眠を深める習慣をする
・寝る前のスマホ、特に長時間の動画視聴やSNSチェックなどをやらない。
・寝る前2時間は食事を取らない。
・就寝の90分前には入浴を済ませる。
・週に2、3回は運動する。
などの、睡眠に良い影響を与える習慣を取り入れていくと良い。
運動不足を感じるのであればそれを解消したり、仕事が忙しい時期でストレスが溜まっているなら、その原因に対処したり仕事の量そのものを調整する必要があるだろう。
③睡眠環境を見直す
・眠りにつく時は真っ暗に消灯する。
・寝室の室温をやや肌寒いくらいの設定にする。
・枕やベッドなど、自分に合った寝具を使う。
睡眠環境が悪いと疲れが取れず、ダラダラと長時間眠ってしまうということが増えてくる。
また、蛍光灯のナツメ球(グローランプ)が1つ付いているだけで眠れなかったり、街灯の明かりが気になって眠れなかったりすることもある。
睡眠時間を確保するためには、たとえ小さなことでも改善してみる余地はあるだろう。