自分の考え方がネガティブな方向に向いてしまったり、病気のことばかり考えたり、嫌なことばかり考えたりしてしまうことは、時にはあるだろう。
しかし、いつもその考え方という傾向がこびりついてしまうと、全体的に見てもあまり得にはならないため、考え方の癖を直すことが大切だ。
ネガティブや不安なことを考えないようにしようと思えば思うほどネガティブや不安になってしまうものだが、それで苦しんでしまう時には、考えではなく「言葉」を使うことだ。
例えば、次のような言葉を言ってみるとよい。
・軽減させる言葉
「まあ、でも不安が原因で死ぬこともないから大丈夫」
・無関係な言葉
「それはそうと、好きな映画でも見よう」
・気持ちを切り替える言葉
「緊張してきたけど、とりあえず水でも飲むか」
・自分を励ます言葉
「とりあえず千回は反復して身に付けたんだから、やれるだけやってみよう」
こうしたことは頭の中だけの作業では何とかできないことなので、実際に口にすることでネガティブな方向性を少しでも別の方に向けるのだ。
また、良くないのは、不安や緊張について何度も反復して考えてしまうことであり、「不安だ」と言えば言うほど脳はそれに注目して不安を探し出してしまう。
他にも、ネガティブな状況を解説をしてしまい、詳細に思い描いて自分の中でより強化する羽目になってしまう。
これは、不安や緊張だけでなく、他にも緊張や心配などネガティブなこと全般においても同様と言える。
それよりも、「緊張してきた」を「ワクワクしてきた」とか「楽しみだ」というようにして、それを何回も繰り返して言っていると、これもまた実際にポジティブな気持ちになってくる。
本当のところはこれっぼっちも「ワクワクしてきた」と思えなくても、口にして言ってみることで実際に気持ちは楽になってくるものなのだ。
自分の考え方の悪い癖というものは「認知の歪み」とも言われ、それを変えていくには頭の中で言葉を思うだけでなく、前向きな言葉として口に出してみるとか、無関係なことを言って意識を逸らすのが、良くない癖を背負い込まないための適切な対処法と言えるだろう。