大きなストレスを抱えていたり、今後どうなるかわからないという状況に直面している時などに不安になったり落ち込んだりして、毎日心配事ばかりてしまうことは多いのではないだろうか。
大変な状態になると誰でも、不安な気持ちを振り払えない状態になるものだと思う。
そうした時にどのように心を保てば良いのか。
心を保つとか心を切り替えるというのは、なかなか簡単にはなかなかできないことだ。
ストレスの原因となる辛い出来事や苦しい出来事を考えないようにしようと思えば思うほど、強く思い出されてしまう。
もし思いが振り払えないのであれば、気分を切り替えるための言葉を使うことだ。
言うだけなら誰だってできるのだから、言うだけで少し楽になったり、少しだけ安心できたり、マイナス10がマイナス9に改善できるだけでも試してみる価値はあるだろう。
①なるようにしかならない
世の中は、全てを自分でコントロールできるわけではないのだから、なるようにしかならないのだ。
これから何かに対して失敗しないように予防や対策や勉強をするという努力の話ならば別の話だが、テストの答案や健康診断の結果が返ってくるまでの間とか、何かの本番に出て誰かに審査されて点数をつけられるにしても、毎日1時間「何とかなりますように」と念じていても何も変わることはないのだ。
だから、自分でコントロールできないことについて悩むのは意味がないのである。
コントロールできないことについて悩むということは、自分でストレスを作り、増やすことに他ならない。
過剰に心配したところで何も変わらないのだから、待つしかない状態ならやはり待つしかないのだ。
また、そうした「受け止める体勢」を作るための言い換えとして、「そのことが実際に起きたら考えよう」という言葉があるが、結果が出るまでの間くらいは少し不安を減らすことができるだろう。
②しょうがない
自分が努力しても何とかすることができないものは、「しょうがない」のである。
例えば他人が病気になったことに対して、医者でもない自分が何とかできるわけはないし、おまじないで何とかできるわけでもない。
起こったことは受け入れるしかないのだ。
心理学では「受容」と言うが、人間は大変な出来事を最初は受け入れられないものなのである。
例えば、ある日突然医師から「癌です」と言われるシーンを考えてみると分かりやすいかもしれない。
「しょうがない」と割り切って考えることで、不安や落ち込みなどの心理反応を減らすことができるのだ。
③今自分ができることは何か?
「今自分ができることは何か?」と自分に問いかけて、今できることをできる範囲でやっていく、ということである。
もし何か大きなことが起こるような事態であっても、自分にできることは探せば何かあるはずだ。
あなたが一生懸命心配したり落ち込んだりしても、事態が良くなるわけではないのだ。
人間は、過去を思い出せば後悔しか湧かないし、未来を描けば不安しか湧いてこないものである。
しかし、今この一瞬にできることを考えると、それほど大変なものはないのだ。
だから、心理的に負担のかかる大変な状態になった時は、「さて、それはそれとして、今できることは何だろうか?」と自分に投げかけて、それらを書き出して行動に移すことに集中した方が、少しは心も楽になるだろう。
一人で部屋にいて悩んでいると、「何でこんなことになったんだろう?」と自分を責めたり辛い感情になったりするので、それはやるべきではない。
ただ、大変なことに直面する時は誰にでもある。
そうした時に自分でコントロールできることとできないことを分け、自分がやれることに集中して、やれることをやれる範囲でやって、「行動する」というところに焦点が当たれば、少しでも悩みが解消する方向に向かっていくだろう。