ネガティブで後ろ向きにならないための考え方 メモ


①人に嫌われたら相手のせいにする
 よく、子供の頃から親や先生に「人のせいにするな」と教わったと思いますが、他人から悪口を言われる、非難される、嫌われるなどの一方的なネガティブな出来事に関しては、相手のせいにした方が良いです。
 「人を嫌いになる」ということ一つとっても、実際のところはあなたのことを嫌っている本人の側の問題であり、嫌われてしまったあなたが何とかしなければならない問題ではないのです。

 ここを分からずに何でも「自分のせいだ」と受け止めて責任を感じてしまうと、幸せにはなれないのです。
 もちろん、無知や無教養や、故意でなく他人を傷つけてしまうことはあるかもしれませんが、そうした場合は勉強や経験を積んだりコミュニケーションを磨いていけばよいことなので、ここでは述べません。

 さて、一例としては、おしゃべりが好きな人は、グループのムードメーカーなったり、商売や営業や接客などの仕事に向いていたり、一緒にいると楽しい存在だと感じてもらえたりすることでしょう。
 しかし一方で、口が軽いとか、落ち着きがないとか、ぺちゃくちゃうるさいと嫌われたりすることもあるでしょう。
 もし後者の方で思われてしまったとしても、それは自分のせいではなく相手のせいであり、相手の機嫌の良し悪しはその人の問題であって、こちらのせいではないのです。

 また、仮にそのおしゃべりな人が「自分が悪いんだ」と落ち込んで大人しい人になっても、「個性がない」、「つまらない」、「何を考えているのかわからない」と言い出す人が必ず出てくるでしょう。
 それに合わせて服装や髪型を変えてみれば、今度は「派手すぎる」とか「あなたに似合ってない」という人が出てくるでしょう。
 他人の見た目や性格や行動を見てどう感じるかは千差万別なのですから、それをいちいち自分のせいにしていたら際限なく落ち込まなければならない上に、本当の自分が分からなくなってしまうのです。

 何度でも言いますが、相手の機嫌もネガティブな感情も相手の責任ですからこちらの責任ではありません。
 いちいち気を使っていたら何も言えなくなるしできなくなってしまいます。

 また、嫌いな人から集まりや食事などに誘われても「嫌われたくないから」という理由で誘いに乗らないことです。
 「付き合い悪いなあ」と言われるぐらいは我慢して数回断っていれば普通ならやがて誘われなくなるものです。
 優しさや隙を見せたばかりに、それが良い様に扱われるきっかけを作ることになったらその後は振り回されることになりますし、嫌いな人から好かれてしまうということは、そもそも幸せとは程遠い人生になってしまいます。

 誰かから嫌われてしまったとしても、自分は自分のまま、ありのままの自由な心で生きていれば、「そこが好き」という人はそのうち出てくるものですし、気の合わない人とは自然と距離ができていくものです。
 その方が、幸せ且つ当たり前の人間関係をより作りやすくなりますし、ありのままの自分を認めてくれる人達に囲まれることほど幸せなこともないのです。
 まずは、「この世の全員に認められることは不可能である」ということを、できるだけ早く事実として受け入れた方が生きやすくなります。

 

②小さなことに過剰反応しない
 小さなことに過剰に反応しても、自分のエネルギーが無駄に消費されてしまうだけです。
 例えば、車の運転中に横から割り込みされて腹が立っても、怒ったところでその車が目の前から消えてなくなるわけではありません。
 怒ったところで「エネルギーの無駄遣い」と「現実は何も変わらない」というように、二重に損をしてしまいます。

 また、家族や親しい間柄の人達と「言った、言わない」の口論になったとしても、「そうだっけ」と受け流しておけば良いだけです。
 それなのに、意地を張って自分の正しさを主張して相手を言い負かしたとしても、「お互いの絆が壊れてしまう」ことと「エネルギーの無駄遣い」ということで、なはり二重に損をしてしまいます。
 小さなことなんて日常では頻繁に起こるし、冷静に考えれば長くても1ヶ月もすればきれいさっぱり忘れてしまうレベルのことなのに、そこに過剰反応して大騒ぎをするからストレスや悩み事に発展してしまうのです。

 もし、今よりも少しでも穏やかで優雅な人生にしたいと思うのであれば、「自分の人生において、これはそんなに重要な問題なのか?」と自分に聞いてみると良いです。
 ことあるごとに試してみれば、過剰反応している自分に気付くまでにはそう長くはかからないはずです。
 うまく気付くことができれば、その後はもうつまらないことで感情的にならずに済むでしょう。

 大体のことは、自分が大事だと思っていたことは実は小さなことに過ぎず、実は自分自身で大変な問題にしていただけかもしれません。
 また、人生で本当に重要なことは、せいぜい「万に一つあるかないか」くらいの頻度でしょう。
 こうしたことに気づくことで大らかでリラックスした心が手に入り、その時に初めて穏やかで優雅な人生を送れることになります。

 ところで、小さなことに過剰反応してしまうことは、幸せの証拠であるとも言えます。
 世の中には重い病気で苦しんでいたり、自分の力ではどうしようもないくらいの困難に押し潰されそうになっている人達がたくさんいます。
 それを考えたら、「割り込みをされた」とか「言った、言わないで揉めた」という程度の小さなことで大騒ぎできているのはよっぽど幸せなのです。