聞き上手になるための考え方


①会話の割合を考える
 自分の話ばかりしてないで「7割から8割は相手の話を聞く」ということです。
 相手の話をしっかり聞くということが、相手の話の満足度を上げたり、人間関係を改善させていくために必須事項となります。
 相手と話している時に、相手の話を聞いている時間と自分が話している時間の割合を数値化してみると良いです。

 「聞く5:話す5」だと大体半々で話していますが、「聞く2:話す8」だと自分が一方的に喋っている状態だと分かります。
 そうすると、自分が話す時につい熱が入ってしまった時などには「今どのぐらいの割合なのか?」を考えて、話を聞く割合を増やすことを意識できるようになるでしょう。
 こうした考え方は話す聞くのやり取りにおいてだけでなく、様々な場面で「物事を客観的に捉える」という上で大切な考え方です。

 

②相手に質問する
 実際のところ、何か話をする時には相手の方も話してくれないと、おしゃべりの人ほど自分が話してしまうことになります。
 また、自分が「話さない」という選択をしただけでは、相手の話す割合が増えないということもあります。
 自分がただ話さないというのではなく、自分が上手に聞く側に回ることで相手に話してもらうためには、質問をして相手の気持ちや話の続きを引き出すことです。

 また、質問をするためには相手の話をよく聞かなければならない前提がある上に、適切な質問をしないと話が頓珍漢な方向に進んでしまうことになります。
 さらに、相手のする話の流れや緩急などに合わないタイミングでの質問や、質問一辺倒で矢継ぎ早に質問ばかりしていると、相手にただプレッシャーを与えるだけにもなりますし、不快な気持ちをさせてしまうことにもなるでしょう。
 質問をするにも、「相槌+質問」、「感想+質問」、「一連の流れをまとめて、質問で返す」などというように様々なパターンがあるので、相手や話のその流れに合わせて色々使ってみると良いでしょう。

 

③相手の話題を話す
 自分ばかりが話してしまうことになるのは、つまり自分の話したいことばかりを話すからです。
 そして、相手が聞くだけになってしまい、全体的な話の主導権を奪ってしまうことに繋がります。
 そういう時は、相手の話題について話すことです。

 例えば、相手が人間関係で悩んでいたら、
  〇 相手の相談に対して自分の意見を話す
    他にも、相手目線の意見、客観的な意見などを流れに合わせて言える。

  ✕ 自分も同じような体験があってさ…。」となる。
    気持ちは分かりますが、聞き上手になるためにはぐっと我慢です。

 相手の話題を話すことで相手の満足度も上がりますし、相手が関心を持っている話題について話していくことで相手の気持ちに寄り添うことに繋がるので、自分が一方的に話すことは自然と少なくなっていきます。
 聞き上手になりたいのなら、「今、誰の、どんな話をしているのか」を忘れないことです。
 といってもあまり過剰にならず、頭の中の端っこや2~3分に一回思い出すだけでも良いので、せめて「その話題やストーリーの上で、今誰が主人公なのか?」という考えがあるだけでも、同じ話すにしてもその後のアプローチの仕方は全く異なったものにできるでしょう。