不機嫌な時間の減らし方


 不機嫌な時間の減らし方は様々ありますが、その中の一つとして「当たり前に感謝して、いらぬ期待を抱かないこと」が挙げらます。
 人が不機嫌になる理由は大枠で、不満と怒りです。
 その原因となるのが、「期待はずれの結果になること」です。

 例えば、部下が思うように動かなくても、家族が家でだらしなくゴロゴロしていて腹が立つのは、何かに期待をしているからなんや怒りが出てきます。
 また、例えば、お店で買い物をして店員さんの接客が悪いと腹が立つかもしれません。
 筆者は海外を経験しているので、大抵は「あれに比べたらまだ全然マシ」と思えるのですが…。

 人の心の中には期待値のボーダーラインみたいなものがあって、そこを下回ると腹が立ち、上回ると満足したり笑顔になったりするのでしょう。
 であれば、周りにあまり過剰な期待を持たずに少し低めに設定しておけば、不機嫌な時間を減らし、機嫌の良い時間を増やすことができることになります。

 それでは期待する気持ちを下げるにはどうしたら良いかといえば、日頃から当たり前に対する感謝をしておくことです。
 働く先があるならそれはありがたいことですし、1日3回食事ができればありがたいことですし、いつでも温かいものや冷たいものが好きなように買えるのはありがたいことなのです。
 まあ、日本に生まれて住んでいるのであれば大抵のことはありがたいことと思えるでしょうから、もしも今、不平不満や怒りに苦しめられている日々を過ごしていたのなら、せっかくですからありがたいと思う練習と思ってどんどんやってみると少しは気持ちも楽になってくるでしょう。

 感謝というのは、自分の中でそう思う分にはたくさんやってもやりすぎるということはないと思います。
 他人にはその人の事情がありますから、あまり急にたくさんやりすぎると鬱陶しがられるかもしれませんが。
 ですから、まずは自分の中だけでよいので、自分のやるべきことはしっかりとやり、他人や物事に過剰な期待を持たず、当たり前に感謝できる心の余裕を持って機嫌良くでいられることは、不平不満や怒りを垂れ流して生きているよりもよほど健全と言えます。