完璧主義に陥らないための考え方


 生きていれば、せっかく立てた予定が時間通りにいかないこともあるし、やれたとしても成功もあれば失敗もあります。
 しかし、物事がすべて思った通り100%でうまくいくということは、まずありません。
 完璧主義の人から見たら、99.9%成功でも0.1%納得いかなかったら完全な失敗となります。

 そういう時には、「まあいいか」と言ってみるとよいです。
 物事の程度にもよりますが、自分の日常の中で他人に迷惑が掛からないようなことでやり直しのできることあれば、「まあこれも計画のうち」とか、「やらないで後悔するよりはマシ」とか、「次はちゃんとできればいいや」くらいのノリで言ってみることから始めるとよいでしょう(自分にも他人にも被害をもたらしているのに「まあいいか」とするのはただの開き直りですので注意)。
 一見無責任に見えるかもしれませんが、自己肯定という面から見ても「失敗した自分でも、それでもOK」と現状の自分もその能力も受け入れることです。

 完璧主義の人からすれば、当初のイメージ通りにいかないことは不満かもしれません。
 しかし、「思い描いていたことが、ここまで実現できた」と見ることもできるはずです。
 普段なら「あともう少しだったのに」と落ち込んだり悔しがったりするだけかもしれませんが、減点法だけでは次につながりませんので加点法でも評価すべきです。

 そうすると、「このくらいの力量でこの程度まで実現したのなら、まずまずの手応えだ」と見ることができるようになります。
 100点満点か0点かの二択ではなく、その間にある「60点くらい」という尺度で見ることができるということです。
 今までの「減点法、二択」だけでなく、加点法で見ることもできれば今までよりも物事を多面的に見ることができるようになるので、落ち込んでいつまでも失敗に囚われたり、そのことばかり考えて悪循環に陥る、という状態から早く切り替えることができるようになります。

 ・ネガティブなことばかり考えてしまう人
 ・物事がうまくいっていない人
 ・気分が落ち込みやすい人
 ・ここ最近失敗やミスが多い人

は、「まあいいか」と実際に言ってみることで、落ち込んでどんどん沈んでいくよりも元気な時の状態に少しでも近づくことができるし、これまでの決断や行動をしてきた自分自身を励ますことにも繋がるのです。
 ただし、完璧主義かもと悩む場合においての考え方なので、出来なくても良いということでも、開き直って改善もせず停滞し続けてよいということでも、責任を放棄してよいということでもありませんので、その辺りは取り違えないよう注意が必要です。