仕事のためでも趣味のためでも、何の理由かは様々であっても、人脈を作りたいのであれば経験上として次の4つが参考になるでしょう。
①自分からその場に出向く
②自分から発信して集める
③得意分野で突き抜ける
④今自分の周りにいる人を大切にする
ただし、「誠実に振る舞う」ことが前提です。
さらに、「他人はよく見ている」ということは忘れてはなりません。
①自分からその場に出向く
もし興味のある分野の人と会える機会があれば、それが集会でも、セミナーでも、研修でも、飲み会でも、自分から足を運んでみるとよいでしょう。
その行く先というのがもし、ちょっと閉鎖的だったり聞きなれない分野の人達の集まりなどで、あまり気乗りはしないけど興味があるとか、あなた自身が「距離感は少しずつ縮める派」とかであれば、見学させてもらうところから始めるのもよいかと思います。
結局、待っていても何も始まらないのですから、自分から行動するしかありませんし、その方が速いのです。
今ではオンラインで画面越しに会うことも普通の世の中になりましたが、できれば実際にあった方が、場の雰囲気や、その人の人柄や、実際やっている人の声などを、肌感覚として知ることができるということも多いです。
いずれにせよ、できれば「遠慮なく自分から会いに行かせていただきます」という気持ちを持つことが大切です。
②自分から発信し、自分が中心となって人を集める
例えば何かの勉強会なら、自分が中心となって、自分の知り合いや友人に声を掛けるところから始めるとよいです。
その際、その人の知り合いや友人などを誘ってもらうのもよいでしょう。
小規模の気軽な集まりであれば、 主催者であるあなたが次のようなポイントを押さえておけば十分でしょう。
・どのような目的で
・どのような収穫を計画していて
・どのような人に来てもらいたいか
・どのような内容の集まりにするか
また、これは①よりも少しの段取りと勇気が必要になりますが、他人に集まってもらうのですから、例えば「自分自身が責任を持ってやりたい」などの誠実さがあることを、言葉でも行動でも相手に分かってもらえるようにすることが大切です。
見ず知らずの人が来るのなら尚更気にした方がよいでしょう。
結果として「引っ掻き回されて終わり」なんてことになったら辛いだけですから、そうならないためにも「最低限コレとコレは得たい」というものを考えてくことです。
③得意分野で突き抜ける
いわゆる「お呼びがかかる」というものです。
自分が自分の得意分野で突き抜けたり、他に変わりのきかないレベルの存在に達した場合、今までその様子を見ていた人から連絡が来ることがあります。
規模感を問わないなら口コミで十分でしょうが、もっと大きな舞台を希望しているなら、それなりに人目に付く規模の大会や展示会などで結果を出したり、インターネットなどで自分から情報を発信しておく必要はありますが。
他にも、例えば同じ分野のもっとすごい存在の人から声を掛けられたり、自分と同じようなレベルにいて仲間を探している人に声を掛けられたり、物書きの仕事や趣味を持つ方々から取材の依頼などをいただくことなども、こういったことに当てはまるでしょう。
お呼びがかかるためには、そもそも自分がその領域にいかなければなりませんからかなり大変なことですが、その代わり、自分から人に会いに行ったり、人を集めたりして事を起こさなくて済むことも多くなります。
しかしその反面、「人様からいただくご縁」が主となるため、こちらから自由に選べる選択肢はそう多くはないと心得ておいた方がよいかもしれません。
まして、そのいただいた出会いに対して足元を見たり、文句を言うなどという罰当たりなことはしてはならないことは言うまでもないでしょう。
また、他人は見ていないようで意外と見ているものですから、普段からの言動や振る舞い、物事の認識や判断はしっかりしておいた方がよいです。
どこの世界であっても、不誠実な人や気性の荒い人、倫理観や道徳観がない人には、誰も会いたいとは思わないからです。
④今の自分の周りにいる人を大切にする
今の自分の周りにいる人が自分よりも先に何かを成し遂げた後に、或いは自分より後に何年もかかって何かを成し遂げた後に、自分に声を掛けてくれることがあります。
経験上、その周りにいる人というのが真面目に地道にやっているほど、声を掛けてくれることが多いのかもしれません。
こういうことは、大人になってから何の前触れもなく起こることですが、「自分が進みたい道」を持っている人ほど心得ておくべきことがあります。
・ある分野で自分が他人より先を行くことがあっても、決して浮かれないこと。
・相手によって態度を露骨に変えないこと。
・いつでも誠実に親切に穏やかに接すること。
・自分よりも後から来る人を、決して馬鹿にしたり格下に扱わないこと。
どんな人にもその人の長所や短所はあるものですから、今はその良さがまだ出てきていないだけで「皆これから良くなる人」だと考える視点が必要です。
まだまだこれからという人の中には、自分の夢の実現のために、諦めずに何度も何度も挑戦をし続けている人だっているのです。
しかも、相手が真剣にやっているなら尚更乱暴に扱ってはなりませんし、「こいつには〇〇の見返りを期待しているから親切にしておこう」などと言う目論見はもちろん以ての外なのです。
筆者が経験したことですが、ある出来事をもう忘れてしまうほど何年も経ってから、「あの頃の恩返しになればよいのですが」と、かつて行動を共にした人からある日突然連絡が来たことがあります。
こういうのは映画やドラマだけでなく、現実に起こり得ることなのかと驚いたものです。
ただ、これは見方を変えれば、連絡を取ってきたその人には信念や執念と共に「何年かかっても絶対に実現したいこと」があって、綿密な計画を立てて人生を進めてきたわけですから、その人からしてみたら筆者へ連絡することは「ある日突然」ではなかったということです。
まあ、こういうのは実際にその経験をしてみないと分からないものでしょうし、あまり詳しく書きすぎると色々特定できてしまいますので、今ここで書いても上手く伝わらなかったかもしれません。
しかしその時以来、自分がどうしてもやりたいことに向き合っている時には、「自分はそのことを心から楽しんでやってきていただろうか。人に親切にしていただろうか。誠実な態度であっただろうか。」と、身を引き締め直す時間を持つことができるようになりました。
何にせよ、やはり周りの人というのは、自分よりも自分のことをよく見ているものなのです。