世の中、自分の精一杯力を発揮したのにその遥か上を行く人や、自分の半分以下くらいの労力でバンバン結果を出す人がいるものです。
そこで「えー、あんなに一生懸命頑張ったのに」と落ち込んだりふてくされていては、今後の自分の力のうち伸びるはずのものが伸びないまま終わってしまいかねません。
また、「伸ばす」と言ってもがむしゃらにやったって玉砕して徒労に終わるかもしれないし、呆れるほど遠回りをしてしまって大きく時間をロスしてしまう可能性だってあります。
何の分野で頑張るにしても、押さえておくべきポイントはそれほど変わらないでしょうから、押さえておいた方がよいでしょう。
では、どのようなをことをやっていったらよいのでしょうか。
①計画を立てる
一絡げに計画を立てると言っても、「どのような小規模のことに対しても、一大プロジェクトのような進行表を想定する」というようなことではありません。
しかし、日常業務や日常生活であっても、例えば「これから○○をするから、これとこれは準備して事に当たろう。求められた結果を出し、個人的には最低限✕✕くらいは収穫できたら上出来」という程度のことはしたいものです。
このような癖付けをしてみれば、一生懸命頑張ってる最中に視野が狭まることも防げるし、求められる結果と個人的な収穫は手にする流れを作っているのだから、頑張った結果何かが手元に残る可能性は自然と高くなります。
②予測する
自分の良く知っている分野のことならば、これから大体どんなことをするかも分かっているものです。
だから、ある程度の準備や対策はできるし、「余裕があったらこんなことをしたい」というアイデアも出せるものです。
これからすることが人生の中で本気で臨む場面ではないからといって、丸腰で物事に臨むのはもっての他です。
また、日々の中で物事が進んでいる最中に次の流れを予測しながらやれることもあるでしょうから、対処法なども想定しておくとよいでしょう。
③現場をよく見聞きする
大体、ミスやトラブルというものは、現場から目を話してしまっている時に起こりやすいものです。
現場の状況や今やっていることをよく見て聞いて、できるだけ取りこぼしのないように対応していけば、後になって「あの時ああしておけば」と悔しい思いをすることも少なくなるでしょう。
例えば、物事が流れに沿って動いているかどうか。
例えば、どんなことが起きて、どのような作業や対処がなされているか。
例えば、何をやるために、どのようなことが、どのくらいの水準でなされているか。
どのような分野であれ、このくらいはざっくりと把握できるようにしておきたいものです。
④指示やコメントは短く的確に
現時点でどのような評価を下すか、ということをさっと済ませることです。
ずっと継続して行われている作業の中からある一部を取り出して観察したり評価検証することをサンプリングと呼ぶことがあります。
業界によっては言葉の意味が多少は異なるかもしれませんが、サンプリングをするにもある程度の経験値や場数が必要でしょう。
そして評価を下した後も、なぜその判断だったのかということを後で振り返ってフォローできるように、メモなどに残しておくと良いでしょう。
特に、様々な環境で様々なパートが同時にそれぞれの役割を遂行している時、「さっと見て評価→はい次→メモ→次の評価→はい次」というように次々とできないと、目まぐるしく状況が変わるその中に自分が飲み込まれただけで終わってしまうことになります。
もしも飲み込まれてしまったら、周りからは「まあ、頑張ってはいたよね…。」と言われるわけですが。
そうならないためにも、仕事にしても何にしても、必要な知識や技術やその習熟度について、「何がどのくらい出来ているか、出来ていないか(または、何がどのくらい良いか、悪いか)」くらいはさっと判断できる基準は自分の中に持っておきたいものです。
自分の守備範囲でなければならないことについて、分かって、しかもできていないと「短く的確に」ができないからです。
まずは大体でもいいですから、世の中(あなたのいる業界)にはどんな知識や技術があって、それを自分がどれだけ分かっているか、使えているか、くらいは知っておいた方が、知らないまま人前に立つことになるより随分マシでしょう。
また、その基準が、上司や先輩や自分の先を行く参考にすべき人とどのくらい差があるか、ということを比較してみるとよいかもしれません。
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筆者も、「人を評価する」ということが仕事の中でも音楽活動の中でも増えてきたので、備忘メモのまとめがてら投稿しましたのでまだまだリライトの余地がある状態です。
ここでは対処の一例を汎用的な形で記すにとどめましたが、それ以前に「こんなに頑張ってるのになんで」を減らすためにできることの土台となることは、「自分のやっている分野にもっと興味を持つこと」です。
ちょっと乱暴に言ってしまうと、「オタクで最低ライン」くらいに思って様々な力を磨いていくことです。
なぜなら、
・その分野での表現の仕方や具現化の仕方(完成のかたちは何か)
・現在に至るまでの背景や歴史(過程や判断材料や今後の方向性は何か)
・その分野の最前線でよく使われている技術や表現方法(現在最適な目的達成手段は何か)
といったものを知った上で使えていないとどうにもならないからです。
最後に、ここまで述べたことについて、「一人で全てをこなしなさい」と言っているわけではありません。
「すべて一人でやりなさい」という状況に置かれたならばそうする必要があるかもしれませんが、多くの人には得手不得手があるものですし、大体のことはチームを組んだりアドバイスやコミュニケーションを取り合う仲間があって進めることがほとんどだからです。
「あんなに一生懸命頑張ったのになんで」と思って落ち込んで一人ぼっちになってしまう前に、できることはたくさんあるはずです。
思い通りにいかなかった時の自分を一旦は振り返ることになるかもしれませんが、どうか希望を持って前に進んで欲しいものです。