強化の原理、行動と記憶の強化について

 
1. 強化の原理と行動の強化について
動物の行動にある原則。
人間には、暗黙の報酬と、暗黙の罰が存在する。
 
 ・報酬(ご褒美)を与えられた行動は増える。
 ・罰を与えられた行動は減る。
 
暗黙の罰でいうなら、例えば遅刻者が増えてきた場合、みんなの前で誰か一人を叱りとばすこと。
ただし、みんなの前で叱られても腐ったりすることのない、ある程度神経の図太い人を選ぶこと。
繊細な人をみんなの前で叱ると、ショックから立ち直れなくなる場合もあり逆効果になる。
 
また、ある行動によって嫌な思いをしたとき、同じ行動をしづらくなる。
例えば、ある相手があなたを悪口で攻撃する度に、あなたに反撃された記憶が頭をよぎるなどである。
これを利用して、相手の言う悪口に関わる事実を、質問形式で突いてみることが有効になる。
 
 
2. 記憶の強化について
①ネガティブな記憶の強化
不安や不満を書き出すのは効果があると言われるが、それによって強化されるので、
もしもただ書き出してストレス発散だと思い込んでいた場合は、やめたほうが良い。
嫌な記憶が残りやすい人は、どこかでネガティブなアウトプットをしていることがほとんどである。
それは百害あって一利なしなので、どうしてもストレス発散をするなら、一度だけ話すに止めること。
 
そもそも自己肯定感が高くポジティブな人ならば、不満を吐き出した後ポジティブに戻れることもあるが、
現在落ち込みやすい状態にある人は悪循環に陥りやすいので、注意が必要である。
 
②学習の記憶の強化
記憶を強化するにはインプット3に対してアウトプット7が良いと言われる(アーサー・ゲイツの研究)。
ただし、無機的な文字列による実験結果に基づく数値である。
 
また、喜怒哀楽の感情を刺激することで記憶増強物質の分泌により、記憶に残りやすくなる。
 
 ・ドーパミン
  楽しい時やワクワクしている時に出る。インプット時間を少なくして記憶力を高められる。
 ・ノルアドレナリン
  不安や恐怖に陥ったりしているときに出る。アウトプットをしなくても記憶できてしまうこともある。
 
自分の興味があることをもっと知りたいと思って勉強した方が、勉強時間が短縮でき、記憶にも残りやすい。
また、上手にインプットアウトプットができるようになれば、その割合も1対1に変わったりしていく。