非言語コミュニケーション(ノンバーバル・コミュニケーション)について

 
1. 非言語コミュニケーション(ノンバーバル・コミュニケーション)とは
文字では伝えきれない情報のこと。パラ言語、周辺言語とも言われる。
声の大きさやトーン、イントネーション、表情、しぐさなど。
また、これらをうまく使いこなすこと。
 
 
2. 非言語コミュニケーションの利点(メリット)
角が立たない伝え方ができる。
 
 ・言語的コミュニケーション
  言葉の意味、内容で伝える。
  言いたいことを言うときに、ズバッと言う必要がある。
 
 ・非言語的コミュニケーション
  言葉以外の要素で伝える(表情、語気、雰囲気など)
  うまく伝えられないときは、非言語で伝えた方が角が立たない。
 
例1: 精神的な攻撃を受けた時
 受け流す。
 反論したり、困った様子を見せない。
 
 嫌がらせをする人は、相手が反応するのが面白いので、全く無反応というのが一番つまらない。
 だから「へえ-」と呆れたように対応すると、相手は非常に嫌な気持ちになる。
 言葉にすると角が立ってしまうので、非言語で伝えた方が良い。
 
例2: 交渉事の主導権を握りやすい
 時々不同意のサインを送ること。
 相手を不安と混乱に陥れ、交渉事の主導権を自分の手に引き寄せるための技術となる。
 しかも、言葉にして失礼なことを言うわけではないので、証拠は残らないし、相手も怒りにくい。
 言葉に変化を付けるのではなく、言葉の「背景」に変化をつけること。
 
 
3. 非言語コミュニケーションの欠点(デメリット)
①人から嫌われる理由になり得る
非言語的に何かネガティブなメッセージを伝えている可能性が高い。
また、黙ってばかりで自分の考えを言葉にして伝えなさすぎることも問題である。
 
親しい人から初対面の頃の印象を聞いてみると良い。
自分がどう思っているかと、他人から見てどうかという印象の差を埋める作業をしてみると、
今まで知らなかったことに気づけることもある。
 
②人の顔色ばかりうかがい、相手に迎合する人と受け取られやすい
非言語コミュニケーションを多用している場合は、意味合い、使い分けに気を付けること。
 
人の顔色をうかがうということは、非言語コミュニケーションとしては、良いことであることが多い。
しかし、状況や相手によっては、「この人は相手に迎合する人だ」として受け取られる場合もある上、
気付かないうちに、自分の気持ちが尊重できなくなることにもつながっていくので、よく考える必要がある。
 
非言語にばかり頼って、周りに何でもやってもらっておいしい思いばかりをする人は、やがて嫌われる。
たとえ失敗しても傷ついても、自分の言葉を使うこと。
そして、相手の気持ちも尊重するが、自分の気持ちも尊重すること。
 
③空気が読めない人と思われやすい
現代社会では「空気が読めない」はよく聞かれるので、それほど大きな欠点にはなりづらいが、
それでも、大事な役回りには抜擢されにくくなるのが現実である。
相手の立場に立って考えれば、その人の人生にとって本当に大切な瞬間を苦労の末につかんだ矢先に、
「わたし空気読めませんので」と引っ掻き回されて台無しにされるのがどれほどのことか、よくわかるはずだ。
 
また、空気が読めない「フリ」は、周囲にはほぼ見透かされていると思って差し支えない。
特に女性は共感の感情に長けていると言われ、非言語コミュニケーション能力も高い傾向にあると言われる。
相手の表情・目の動き・頷く回数などを意識して、怠らずにトレーニングすることだ。
 
 
4. 非言語で相手の無意識にメッセージを送るには
①文章の場合
・かっこでくくる
・カタカナにする
・色を変える
・前後にスペースを空ける
・文字を大きくする
・斜体にする
・フォントを変える
・太字にする
 
②会話の場合
・頷く
・手を動かす
・体に触れる
・重心を変える
・声の大きさを変える
・話す速度や間を変化させる
・相手の目を見つめる